政談 / 弓馬書籍の事
軍法並に弓馬劔術鐵砲等の書、家々の秘傳其の流の人皆段々にあとより添ことをして、今は本と各別の物に成りたり、此の以後も亦段々に添ことをして埒もなく成るへし、漢の高祖韓信張良に仰付けられ兵書を吟味させられたること有り、當時家々の秘書を御取上げ御吟味を加へられ、御藏へも一部づゝ寫し納め、其の家本と割印を仰せ付られ候はゞ、末々まで御代に御吟味に逢ひたる書なりとて其の家の規摸ともなるへし、又後に添事も成まじきなり、武藝の書は武士の大切にする物なれば、箇樣に有り度こと也、
新字:軍法並に弓馬剣術鉄砲等の書、家々の秘伝其の流の人皆段々にあとより添ことをして、今は本と各別の物に成りたり、此の以後も亦段々に添ことをして埒もなく成るへし、漢の高祖韓信張良に仰付けられ兵書を吟味させられたること有り、当時家々の秘書を御取上げ御吟味を加へられ、御蔵へも一部づゝ写し納め、其の家本と割印を仰せ付られ候はゞ、末々まで御代に御吟味に逢ひたる書なりとて其の家の規摸ともなるへし、又後に添事も成まじきなり、武芸の書は武士の大切にする物なれば、箇様に有り度こと也、
書き下し
軍法並に弓馬剣術鉄砲等の書、家々の秘伝其の流の人皆段々にあとより添ことをして、今は本と各別の物に成りたり、此の以後も亦段々に添ことをして埒もなく成るへし、漢の高祖韓信張良に仰付けられ兵書を吟味させられたること有り、当時家々の秘書を御取上げ御吟味を加へられ、御蔵へも一部づゝ写し納め、其の家本と割印を仰せ付られ候はゞ、末々まで御代に御吟味に逢ひたる書なりとて其の家の規摸ともなるへし、又後に添事も成まじきなり、武芸の書は武士の大切にする物なれば、箇様に有り度こと也、
現代語訳
軍法ならびに弓馬・剣術・鉄砲などの書は、家々の秘伝であって、その流派の人が皆だんだんと後から書き足しをして、今は元とはまったく別のものになっている。今後もまた、だんだんと書き足しをしてとりとめもなくなるだろう。漢の高祖は韓信・張良に命じて兵書を吟味させられたことがある。今、家々の秘書をお取り上げになって吟味を加えられ、御蔵へも一部ずつ写して納め、その家の本と割印をするよう命じられれば、末々まで「御代に御吟味を受けた書である」として、その家の規範ともなるだろう。また後に書き足しをすることもできなくなるだろう。武芸の書は武士が大切にするものだから、このようにありたいものである。
解説
この章句が説くこと
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『驢鞍橋』卷下去る夜半に曰く、兎角移らぬ物哉。あゝ苦労して何の用にも立たず、頓て打腐りて、只在りて果す迄よと也。
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『玉勝間』五の巻 しのぶもぢずりされどまことに然かなりけんも知りがたきを、ひたぶるに偽言なりとは云うべくもあらず。その石の事は、とまれかくまれ、信夫郡より出だせりし事は、論無きをや。
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『玉勝間』三の巻 五十師原山辺御井四つには、斎内親王の宮仕えし給うことならば、いつきのみことも、ひめみことも何とも、其御事と聞こゆる詞あるべきに、さること一言も無くて、ゆくりなく大宮づかえと云うべき物かは。唯だ天皇に仕え奉る女官たちなる事、論無き物をや。五つには、ももしきの大宮人とは、天皇に仕え奉る人とこそ聞こえたれ。たとい本は大内より来し人なればとても、今斎王に仕え奉り居る人を、うちまかせて然か云わん事はいかが。六つには、もし斎王の大御神に仕え給う事を詠める歌ならむには、反歌に御井の事のみを詠めるは、何のよしぞや。七つには、かの鈴鹿郡なる山の辺の事を、俗説なりとて、やぶられたるもあたらず。俗説とは、赤人の跡と云う事なり。赤人の事は、山辺という地の名によりて、附会したる物なれば、其説こそ俗説なれ、それをとり捨てたらむに、何の俗なる事か有らん。そもそもしか赤人の事を云いよせたるも、もと山辺という所、又古き清水のある故なれば、それもかえりて、古き跡なる証とこそすべけれ。又かの山辺村に、古え倭姫の命の宮有りしと云うも、偽なりとて、そのよしを論ぜられたるもあたらず。
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『夜船閑話』序住菴の諸子各々悲泣作礼して云く、吾が師大慈大悲、願くは内観の大略を書せよ。書して留めて後来禅病疲倦吾が輩の如き者を救へ。師即ち頷す。立処に草稿成る。
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論語・述而篇子曰わく、述べて作らず、信じて古を好む。竊かに我を老彭に比す。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
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