政談 / 目付並に百日目付の事
又京都百日目付と云ふは何の目付なるやらん寺々のゑんき寶物を見てありくを役とす、埓も無きことなり、是は京都と云ふ所堂上方の在所にて長袖はかりの所なる故、一々に目くらしを立てゝ惡事を見出たすやうにする時は却て治めの害となるとて、昔日智惠ある老中の斯くさせたるか今例と成りたるなるへし、されとも何事も唯々形計りになりて、其の身も何の御用にてのぼりたると云ふことをも知らぬは如何なることやらん、伏見奈良山田等の奉行頭助允目あり度こと也、
新字:又京都百日目付と云ふは何の目付なるやらん寺々のゑんき宝物を見てありくを役とす、埓も無きことなり、是は京都と云ふ所堂上方の在所にて長袖はかりの所なる故、一々に目くらしを立てゝ悪事を見出たすやうにする時は却て治めの害となるとて、昔日智恵ある老中の斯くさせたるか今例と成りたるなるへし、されとも何事も唯々形計りになりて、其の身も何の御用にてのぼりたると云ふことをも知らぬは如何なることやらん、伏見奈良山田等の奉行頭助允目あり度こと也、
書き下し
又京都百日目付と云ふは何の目付なるやらん寺々のゑんき宝物を見てありくを役とす、埓も無きことなり、是は京都と云ふ所堂上方の在所にて長袖はかりの所なる故、一々に目くらしを立てゝ悪事を見出たすやうにする時は却て治めの害となるとて、昔日智恵ある老中の斯くさせたるか今例と成りたるなるへし、されとも何事も唯々形計りになりて、其の身も何の御用にてのぼりたると云ふことをも知らぬは如何なることやらん、伏見奈良山田等の奉行頭助允目あり度こと也、
現代語訳
また京都の百日目付というのは何の目付であろうか。寺々の縁起や宝物を見て歩くのを役としている。とりとめもないことである。これは、京都という所が堂上方(公家)の住む所で、長袖(公家や僧侶)ばかりの所なので、いちいち目を光らせて悪事を見つけ出すようにすると、かえって治めの害になるとして、昔の知恵ある老中がこうさせたのが、今では先例となっているのであろう。しかし何事もただ形ばかりになって、当人も何の御用で上京したのかも知らないのは、どうしたことであろうか。伏見・奈良・山田などの奉行には、頭・助・允・目(長官から下役までの四等の役)を置きたいものである。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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尚書・君牙嗚呼(ああ)!丕いに顕らかなるかな、文王の謨。丕いに承くるかな、武王の烈。我が後人を啓き佑け、咸く正を以てして欠くる罔し。爾惟れ敬みて乃の訓を明らかにし、用て先王に奉じ若へ。文・武の光命に対揚し、前人に追配せよ。』王若のごとく曰く、『君牙よ、乃惟れ先正に由り、旧典時れ式れ、民の治乱は茲に在り。乃の祖考の行ふ攸に率ひ、乃の辟の乂むる有るを昭らかにせよ。』
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『墨子』耕柱公孟子曰く、「先人に則有り、三のみ」と。子墨子曰く、「孰れか先人にして則有ること三のみと曰わん。子は未だ人の先に有りて後に生ずるを知らざるなり」と。
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『甲陽軍鑑』品第四十七其後仰出しには、彼落合彥助事曲淵に年こそおとりたりとも、武辺の事さのみおとる者にてなし、さるについて逍遥軒にとらせ候所に、曲淵が蔵前にて奉行どもに雑言の事赦免せしめてありとて、いつもさやう有べきと存、事下より上をはからふたる様子言語同断、口惜く思召し候、其上第一に彼彥助をあれほどの臆病者にて有べしとは御存知なし、
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『甲陽軍鑑』品第四十八扨また諸人の批判には、さいげんなき法花坊機にあがらん、又はあぶられんとのさた也、奉行衆も此以前岩村田法華坊主、何にても證拠なきさへ以て御分国をはらはるゝ、まして是は大方の御成敗にては有間敷、いそぎ改め出し、日記に付、言上申べしとて書立を以て申上る、
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尚書・周官古に學びて官に入り、事を議するに制を以てすれば、政乃ち迷わず。
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『春秋左氏伝』昭公十三年 奥主有り、外援無し善に下りて齊肅、賄を藏せず、欲に從はず、施舍して倦まず、善を求めて厭かず。是を以って國を有つ、亦た宜ならずや。我が先君文公は、狐季姬の子なり。獻に寵有り。學を好みて貳はず。生まれて十七年、士五人有り。先大夫子餘・子犯有りて、以って腹心と為す。魏犨・賈佗有りて、以って股肱と為す。齊・宋・秦・楚有りて、以って外主と為す。欒・郤・狐・先有りて、以って内主と為す。亡ぐること十九年、志を守ること彌々篤し。惠・懷民を棄て、民從ひて之に與す。獻に異親無く、民に異望無し。天方に晉を相く。將た何を以ってか文に代へん。此の二君は、子干に異なり。共には寵子有り、國には奧主有り。民に施す無く、外に援無し。晉を去れども送らず、楚に歸れども逆へず。何を以ってか國を冀はん」と。晉虒祁を成す。諸侯の朝して歸る者、皆貳心有り。郠を取るが為の故に、晉將に諸侯を以って來り討たんとす。叔向曰く、「諸侯以って威を示さざる可からず」と。乃ち並びに會を徵して吳に告ぐ。
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