三十六計 / 第三套 攻戰計・第十四計・借屍還魂
有用者,不可借;不能用者,求借。借不能用者而用之,匪我求童蒙,童蒙求我。 【按語】換代之際,紛立亡國之後者,固借尸還魂之意也。凡一切寄兵權於人,而代其攻守者,皆此用也。
新字:有用者,不可借;不能用者,求借。借不能用者而用之,匪我求童蒙,童蒙求我。 【按語】換代之際,紛立亡国之後者,固借尸還魂之意也。凡一切寄兵権於人,而代其攻守者,皆此用也。
書き下し
用有る者は借るべからず。用ふる能はざる者は借るを求む。用ふる能はざる者を借りて之を用ふ。我が童蒙を求むるに匪ず、童蒙我に求む。 【按語】換代の際に、紛れて亡國の後を立つるは、固より借屍還魂の意なり。凡そ一切、兵權を人に寄せて、其の攻守に代はらしむる者は、皆なこの用なり。
現代語訳
役に立つものは、借りることができない。役に立てられないものが、借りられることを求める。役に立てられないものを借りて、それを役立てる。私が童蒙(未熟な者)を求めるのではなく、童蒙のほうが私に求めてくる。 【按語】王朝が交代するときに、混乱に乗じて滅びた国の子孫を立てるのは、まさに借屍還魂の意です。およそ兵権を他人に預けて、攻めと守りを代わりに担わせる場合は、すべてこの用い方です。
解説
第十四計「借屍還魂」は、すでに力を失った名目や存在を借りて、新たに生かす計です。計語は『易経』蒙の卦の語を引き、頼ってくる者を利用する形をとります。按語は、王朝交代の際に滅んだ国の子孫を擁立する例を挙げ、兵権を他人に預けて代わりに戦わせるのもこの類だとします。現代の仕事では、衰えた古い事業やブランド、既存の組織の枠組みを新しい取り組みの受け皿に使う発想として読めます。ただし、過去の名前を借りるだけでは中身が伴わず、傀儡的に他人を利用する形は反発を招きやすく、実体のある成果を築くことが前提です。
この章句が説くこと
借屍還魂童蒙換代亡国之後兵権名目
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