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論衡 / 『論衡』案書篇第八十三・古いから優れるわけではない

夫俗好珍古不貴今、謂今之文不如古書。夫古今一也、才有高下、言有是非、不論善惡而徒貴古、是謂古人賢今人也。

新字:夫俗好珍古不貴今、謂今之文不如古書。夫古今一也、才有高下、言有是非、不論善悪而徒貴古、是謂古人賢今人也。

書き下し

夫れ俗は古を珍とし今を貴ばず、今の文は古書に如かずと謂う。夫れ古今は一なり、才に高下有り、言に是非有り。善悪を論ぜずして徒だ古を貴ぶは、是れ古人は今人より賢なりと謂うなり。

現代語訳

世間の風潮は古いものをありがたがって今のものを尊ばず、今の文章は古い書物に及ばないと言います。しかし古今は同じです。才能には高い低いがあり、言葉には正しいものとそうでないものがあります。善し悪しを論じずにただ古いものを貴ぶのは、古人は今の人より賢いと決めつけているだけです。

解説

案書篇は、王充が先人の書物を一冊ずつ品定めする篇です。その中で、古いものほど尊いという世間の風潮を、才に高下があり言に是非があるのは古今同じだと退けています。後漢の同時代人の文章を、古典と並べて評価した場面でもあります。現代の職場でも、昔からのやり方や大家の意見だというだけで、新しい提案より重く見ることがあります。見るべきは古さや肩書ではなく、中身の正しさと確かさです。評価の基準を、新旧ではなく質に置けているかが問われます。
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この章句が説くこと

古今尚古才の高下是非評価基準同時代

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