論衡 / 『論衡』效力篇第三十七・掲げなければ火は明るくならない
火之光也、不舉不明。有人於斯、其知如京、其德如山、力重不能自稱、須人乃舉、而莫之助、抱其盛高之力、竄於閭巷之深、何時得達?
新字:火之光也、不舉不明。有人於斯、其知如京、其徳如山、力重不能自称、須人乃舉、而莫之助、抱其盛高之力、竄於閭巷之深、何時得達?
書き下し
火の光や、挙げざれば明らかならず。人の斯に有り、其の知は京の如く、其の徳は山の如くなるも、力重くして自ら称ぐる能わず、人を須ちて乃ち挙げらる。而るに之を助くる莫くんば、其の盛高の力を抱きて閭巷の深きに竄れ、何れの時にか達せん。
現代語訳
火の光は、掲げなければ明るくなりません。ここに一人の人がいて、その知は高い丘のように大きく、その徳は山のように高いとします。しかし力が重すぎて自分では持ち上げられず、他の人に持ち上げてもらう必要があります。それなのに誰も助けなければ、その盛んで高い力を抱えたまま、村里の奥深くに隠れてしまい、いつになったら世に出られるでしょうか。
解説
火は掲げなければ明るくならない。王充は、才も徳も備えながら、自分では自分を持ち上げられず、他者の引き立てを待つしかない人の姿を、この比喩で描きます。效力篇の主題は、人を引き上げる力のある上に立つ者の必要です。大きな知と徳を抱えた人が、助けを得られずに村里の奥に埋もれてしまう。現代の組織に置き換えれば、優れた人材が声を上げられず、推薦者もいないまま見過ごされる状況に重なります。管理職には、自分から名乗り出ない人を見つけて持ち上げる役割があるのではないでしょうか。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
推挙引き立て才徳埋もれる人材将効力
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