孫子 / 九地篇
將軍之事,靜以幽,正以治。
新字:将軍之事,静以幽,正以治。
書き下し
将軍の事は、静にして以て幽く、正にして以て治まる。
現代語訳
将軍の任務は、静かで奥深く、公正で整っていることである。
解説
将たる者の在り方を、四つの字で言い切っている。静と幽、正と治。前の二つは内面の深さ、後の二つは統治の質を指す。静かで奥深いとは、考えが読まれないということでもある。将の意図が透けて見えれば、敵に対しても部下に対しても手の内を晒すことになる。後半の正以治は、公正であるから治まるという因果として読める。えこひいきのある組織は、どれだけ制度を整えても治まらない。上に立つ者について、能力ではなく在り方が語られていることに注目したい。何ができるかではなく、どういう状態でいるか。騒がしくて浅い将、公正さを欠いた将は、能力がいくら高くても組織を保てない。四字ずつの短い規定だが、自己点検の物差しとしては十分に働く。
この章句が説くこと
将将軍静幽資質正治静正
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