論語 / 陽貨篇
子曰:性相近也,習相遠也。
書き下し
子曰わく、性相近くして、習い相遠し。
現代語訳
人の生まれつきは似ているが、習慣で大きく差がつく。
解説
人が生まれ持った性質には、実はそれほど大きな差はありません。しかし、その後どんな習慣を身につけるかによって、人と人との違いは大きく開いていく、と孔子は説きます。生まれつき頭が良い、悪いという話より、毎日どんなことを積み重ねてきたかの方が、その人を大きく形作るということです。子育てにおいても、生まれつきの性格の違いを気にするより、良い習慣が自然と身につくような環境を整えてあげることの方がずっと大切です。会社でも、新人の才能の差を嘆く前に、良い習慣が根付く職場の空気を作ることが上司の役目です。人を伸ばす鍵は生まれつきの才能探しではなく、日々の習慣づくりにあるという、今も色あせない教えです。
この章句が説くこと
人材育成企業文化組織風土環境マネジメント
関連する章句
-
菜根譚・前集弟子を教うるは、閨女を養うが如し。最も出入を厳にし、交遊を謹むを要す。若し一たび匪人に接近せば、是れ清浄の田中に、一の不浄の種子を下すなり。便ち終身、嘉禾を植え難し。
-
『韓非子』外儲說左下第三十三夫れ橘柚を樹うる者は、之を食えば則ち甘く、之を嗅げば則ち香し。枳棘を樹うる者は、成れば而ち人を刺す。故に君子は樹つる所を慎む。
-
言志四録・言志後録 第百四十六条 子弟は他邦に就かしむ草木の萌芽は、必ず移植して之を培養し、乃ち能く暢茂条達す。子弟の業に於けるも亦然り。必ず之をして師に他邦に就き、其の槖籥に資せしめ、然る後に成る有り。碌碌として膝下にあり、区区として郷曲にあらば、豈に暢茂条達の望み有らんや。
-
論語・里仁篇子曰く、「人の過ちや、各々其の党に於てす。過ちを観て、斯(ここ)に仁を知る。」
-
論語・季氏篇陳亢、伯魚に問いて曰く、「子も亦た異聞有りや。」対えて曰く、「未だし。嘗て独り立てり。鯉趨りて庭を過ぐ。曰く、『詩を学びたるか。』対えて曰く、『未だし。』『詩を学ばずんば、以て言うこと無し。』鯉退きて詩を学ぶ。他日、又独り立てり。鯉趨りて庭を過ぐ。曰く、『礼を学びたるか。』対えて曰く、『未だし。』『礼を学ばずんば、以て立つこと無し。』鯉退きて礼を学ぶ。斯の二者を聞けり。」陳亢退きて喜びて曰く、「一を問いて三を得たり。詩を聞き、礼を聞き、又君子の其の子を遠ざくるを聞けり。」
-
論語・雍也篇子曰わく、之を知る者は之を好む者に如かず、之を好む者は之を楽しむ者に如かず。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。
本の中身を見る