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礼記 / 哀公問

公曰:「寡人願有言然。冕而親迎,不已重乎?」 孔子愀然作色而對曰:「合二姓之好,以繼先聖之後,以為天地宗廟社稷之主,君何謂已重乎?」 公曰:「寡人固!不固,焉得聞此言也。寡人欲問,不得其辭,請少進!」

新字:公曰:「寡人願有言然。冕而親迎,不已重乎?」 孔子愀然作色而対曰:「合二姓之好,以継先聖之後,以為天地宗廟社稷之主,君何謂已重乎?」 公曰:「寡人固!不固,焉得聞此言也。寡人欲問,不得其辞,請少進!」

書き下し

公曰く、「寡人願わくは言うこと有らん。然れども冕して親迎するは、已(はなは)だ重からずや」と。 孔子愀然として色を作して対えて曰く、「二姓の好(よしみ)を合わせ、以て先聖の後を継ぎ、以て天地・宗廟・社稷の主と為る。君何ぞ已だ重しと謂うや」と。 公曰く、「寡人固(ころ)なり。固ならずんば、焉(いずく)んぞこの言を聞くことを得ん。寡人問わんと欲するも、その辞を得ず。請う少しく進めよ」と。

現代語訳

哀公はいった。「わたしにも申したいことがある。とはいえ、冕冠をかぶって自ら迎えに行くというのは、あまりに重々しすぎはしないか」。 孔子は顔色を改め、かしこまって答えた。「二つの姓の家のよしみを結び合わせ、それによって先聖(周公)の後を継ぎ、天地・宗廟・社稷の祭りの主となるのです。君はどうしてあまりに重いなどとおっしゃるのですか」。 哀公はいった。「わたしは頑なであった。しかし頑なでなければ、どうしてこのことばを聞くことができただろう。わたしは尋ねたいと思っても、そのことばが見つからない。どうかもう少し話を進めてほしい」。

解説

親迎の礼に対する哀公の率直な疑問と、孔子の厳しい応答を描く段である。鄭玄は「已」を「大いに」の意とし、哀公が親迎に祭服の冕を着ることを怪しんだのだと注す。一国の君主が妻を迎えるのに、天地宗廟を祭るときと同じ最上の礼装で自ら出向くのは大げさではないか、というのである。孔子は再び顔色を改め、婚姻とは二つの姓の好を合わせ、先聖の後を継ぎ、天地・宗廟・社稷の祭主となる者を得ることだと答える。鄭玄は先聖を周公と注す。魯の君主の婚姻は、周公以来の祭祀の継承そのものだという含みである。これに対する哀公の「寡人固なり。固ならずんば、焉んぞこの言を聞くことを得ん」という返しは味わい深い。自分の頑なさを認めつつ、それゆえに教えを引き出せたと喜び、さらに話を求める。叱られたときに、恥じて黙るのではなく、それを学びの入口に変える態度として、今の私たちにも学ぶところが大きい。

この章句が説くこと

礼記哀公問親迎婚姻謙虚

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