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礼記 / 祭統

夫祭有十倫焉:見事鬼神之道焉,見君臣之義焉,見父子之倫焉,見貴賤之等焉,見親疏之殺焉,見爵賞之施焉,見夫婦之別焉,見政事之均焉,見長幼之序焉,見上下之際焉。此之謂十倫。

書き下し

夫れ祭に十倫有り。鬼神に事うるの道を見(しめ)し、君臣の義を見し、父子の倫を見し、貴賤の等を見し、親疏の殺(さい)を見し、爵賞の施しを見し、夫婦の別を見し、政事の均しきを見し、長幼の序を見し、上下の際(まじわ)りを見す。此れをこれ十倫と謂う。

現代語訳

そもそも祭りには十の倫理(人の道の筋目)が表れている。鬼神に仕える道が示され、君臣の義が示され、父子の倫が示され、貴賤の等級が示され、親疎による差のつけ方が示され、爵位と褒賞の施し方が示され、夫婦の別が示され、政治の公平さが示され、長幼の序が示され、上下の交わりが示される。これを十倫という。

解説

祭統篇の中核をなす「十倫」の総目である。一つの祭りのなかに、鬼神に事える道から上下の交わりまで、人間関係のほぼすべての筋目が映し出されているという。孔穎達の疏は、これまで祭りの事は隠れて見えにくかったが、ここで祭りに含まれる十の義を広く並べ、教えの本を明らかにしたと説く。続く段では一つずつ具体的な所作と結びつけて説明され、たとえば尸を廟門の外に迎えない作法が君臣の義を、孫が祖父の尸となることが父子の倫を、俎に載せる骨の配り方が政事の均しさを示すとされる。祭りを単なる宗教儀礼ではなく、社会秩序の縮図として読む見方である。父子・君臣・夫婦・長幼は孟子の五倫と重なる部分も多い。家族の法事や会社の式典も、誰がどこに立ち、何を誰に渡すかを見れば、その集団が何を大事にしているかが見えてくるという読み方ができる。

この章句が説くこと

礼記祭統十倫秩序人倫

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