人物志 / 流業
是謂主道得而臣道序,官不易方,而太平用成。
書き下し
是を主道得られて臣道序すと謂い、官方を易えずして、太平用て成る。
現代語訳
これこそ、上に立つ者の道が正しく行われることで、下に仕える者の道も秩序立ち、役職がその本来の役割を外れることなく、太平の世が実現するということである。
解説
上に立つ者の采配が的確であれば、それぞれの持ち場が本来の役割からずれることなく機能し、全体として安定がもたらされる、という考え方である。逆に言えば、上の判断が揺れたり偏ったりすると、下の役割分担も崩れていく。これは会社の部署編成に限らず、家庭や地域の役割分担にも通じる話で、誰か一人の判断の軸がぶれると、周囲の持ち場も少しずつ歪んでいく。自分が采配する立場にあるとき、その軸がどこまで一貫しているかは見つめ直す価値がある。
この章句が説くこと
秩序役割分担安定した采配
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呂氏春秋・處方①凡そ治を為すには必ず先づ分を定む。君臣父子夫婦、六つの者位に當たれば、則ち下は節を踰えずして、上は為すを苟くせず。少は悍辟ならずして、長は簡慢ならず。金木は任を異にし、水火は事を殊にし、陰陽は同じからざるも、其れ民の利を為すや一なり。故に異は同を安んずる所以なり、同は異を危うくする所以なり。同異の分、貴賤の別、長少の義、此れ先王の慎む所にして、治亂の紀なり。
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尚書・盤庚上網の綱に在るが若く、条有りて紊れず。
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論語 八佾篇子曰く、『夷狄の君有るは、諸夏の亡きに如かず。』
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六韜・王翼武王 太公に問ひて曰く、「王者 師を帥ゐるには、必ず股肱羽翼ありて以て威神を成す。之を為すこと柰何」と。太公曰く、「凡そ兵を挙げ師を帥ゐるは、将を以て命と為す。命は通達に在り、一術を守らず。能に因りて職を受け、各々長ずる所を取り、時に随ひて変化し、以て綱紀と為す。故に将に股肱羽翼七十二人あり、以て天道に応ず。数を備ふること法の如くし、命理を審らかに知る。殊能異技あらば、万事畢はれり」と。武王曰く、「請ふ、其の目を問はん」と。太公曰く、「腹心一人、潜謀もて卒かなるに応じ、消変を揆り、計謀を揔攬し、民命を保全するを主る。謀士五人、安危を図り、未だ萌さざるを慮り、行能を論じ、賞罰を明らかにし、官位を授け、嫌疑を決し、可否を定むるを主る。天文三人、星暦を司り、風気を候ひ、時日を推し、符験を考へ、災異を校べ、人心去就の機を知るを主る。地利三人、三軍行止の形勢、利害消息、遠近険易、水涸山阻を主り、地の利を失はず。兵法九人、異同を講論し、行事の成敗を論じ、兵器を簡練し、非法を刺挙するを主る。通糧四人、飲食・蓄積を度り、糧道を通じ、五穀を致し、三軍をして困乏せざらしむるを主る。奮威四人、材力を択び、兵革を論じ、風馳電撃して由る所を知らざらしむるを主る。伏鼓旗三人、鼓旗を伏せ、耳目を明らかにし、符節を詭り、号令を謬らせ、闇忽として往来し、出入すること神の若くするを主る。股肱四人、重きに任じ難きを持し、溝塹を修め、壁塁を治め、以て守禦に備ふるを主る。通材三人、遺を拾ひ過ちを補ひ、賓客に応偶し、論議談語し、患ひを消し結ぼれを解くを主る。権士三人、奇譎を行ひ、殊異を設け、人の識る所に非ざる、窮まりなきの変を行ふを主る。耳目七人、往来して言を聴き変を視、四方の事、軍中の情を覧るを主る。爪牙五人、威武を揚げ、三軍を激励し、難を冒して鋭を攻めしめ、疑慮する所なからしむるを主る。羽翼四人、名誉を揚げ、遠方を震はせ、四境を揺動して以て敵の心を弱むるを主る。遊士八人、姦を伺ひ変を候ひ、人情を開闔し、敵の意を観て、以て間諜と為すを主る。術士二人、譎詐を為し、鬼神に依託して以て衆心を惑はすを主る。方士二人、百薬を主り、以て金瘡を治し、以て万病を痊やす。法算二人、三軍の営壁・糧食・財用の出入を計会するを主る」と。
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