導師導古典を学びたいすべての人に

礼記 / 雑記下

上大夫之虞也,少牢。卒哭成事,附,皆大牢。下大夫之虞也,特牲。卒哭成事,附,皆少牢。 祝稱卜葬虞,子孫曰哀,夫曰乃,兄弟曰某,卜葬其兄弟曰伯子某。 古者,貴賤皆杖。叔孫武叔朝,見輪人以其杖關轂而輠輪者,於是有爵而後杖也。

新字:上大夫之虞也,少牢。卒哭成事,附,皆大牢。下大夫之虞也,特牲。卒哭成事,附,皆少牢。 祝称卜葬虞,子孫曰哀,夫曰乃,兄弟曰某,卜葬其兄弟曰伯子某。 古者,貴賤皆杖。叔孫武叔朝,見輪人以其杖関轂而輠輪者,於是有爵而後杖也。

書き下し

上大夫の虞や、少牢。卒哭して事を成し、附するには、皆大牢。下大夫の虞や、特牲。卒哭して事を成し、附するには、皆少牢。 祝、卜葬・虞を称するに、子孫には哀と曰い、夫には乃と曰い、兄弟には某と曰い、その兄弟を卜葬するには伯子某と曰う。 古は、貴賤皆杖つく。叔孫武叔朝して、輪人の、その杖を以て轂(こしき)に関(つらぬ)きて輪を輠(まわ)す者を見て、是に於いて爵有りて後に杖つくなり。

現代語訳

上大夫の虞祭には少牢(羊と豚)を用いる。卒哭の祭で吉祭に切り替え、祔祭を行うときは、いずれも大牢(牛・羊・豚)を用いる。下大夫の虞祭には特牲(豚一頭)を用いる。卒哭の祭と祔祭には、いずれも少牢を用いる。 祝(はふり、祭の祝詞をつかさどる者)が葬地や虞祭の日を占う際に主人を称するとき、子や孫であれば「哀子」「哀孫」と称し、夫であれば「乃某」と称し、兄弟であれば「某」と称し、兄弟の葬地を占うときは「伯子某」と称する。 昔は身分の貴い者も賤しい者も、みな喪に杖をついた。魯の叔孫武叔が朝廷に出たとき、車輪を作る職人が、喪の杖を車の轂に差し込んで車輪を回しているのを見た。これ以後、爵位のある者だけが杖をつくようになった。

解説

喪の祭の牲の格、祝詞での喪主の呼び方、喪の杖の由来を並べた段である。前半では上大夫と下大夫とで虞祭・卒哭・祔祭に用いる牲の格を一段ずつ変え、祭が進むにつれて牲を重くする。祝詞で夫が「乃」と称するのは、孔穎達の疏によれば、妻は夫より卑いので助字を添えて夫の尊さを明らかにするためである。後半の杖の話について、鄭玄は叔孫武叔を魯の大夫叔孫州仇とし、庶人が礼を失うようになった由来を記したものと注している。車輪職人が喪の杖を道具代わりにしているのを見て、杖を爵位ある者に限ったという。本来は悲しみで弱った身を支える杖が、作業の道具に使われては、喪のしるしとしての意味が失われる。物に込められた意味を守るには、ときに使う人を限る必要もあるという話として読める。

この章句が説くこと

礼記雑記虞祭杖叔孫武叔

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る