礼記 / 少儀
衣服在躬,而不知其名為罔。其未有燭而後至者,則以在者告。道瞽亦然。凡飲酒為獻主者,執燭抱燋,客作而辭,然後以授人。執燭不讓,不辭,不歌。洗盥執食飲者勿氣,有問焉,則辟咡而對。為人祭曰致福;為己祭而致膳於君子曰膳;祔練曰告。凡膳告於君子,主人展之,以授使者于阼階之南,南面再拜稽首送;反命,主人又再拜稽首。其禮:大牢則以牛左肩、臂臑、折九個,少牢則以羊左肩七個,特豕則以豕左肩五個。國家靡敝,則車不雕幾,甲不組縢,食器不刻鏤,君子不履絲屨,馬不常秣。
新字:衣服在躬,而不知其名為罔。其未有燭而後至者,則以在者告。道瞽亦然。凡飲酒為献主者,執燭抱燋,客作而辞,然後以授人。執燭不譲,不辞,不歌。洗盥執食飲者勿気,有問焉,則辟咡而対。為人祭曰致福;為己祭而致膳於君子曰膳;祔練曰告。凡膳告於君子,主人展之,以授使者于阼階之南,南面再拝稽首送;反命,主人又再拝稽首。其礼:大牢則以牛左肩、臂臑、折九個,少牢則以羊左肩七個,特豕則以豕左肩五個。国家靡敝,則車不雕幾,甲不組縢,食器不刻鏤,君子不履糸屨,馬不常秣。
書き下し
衣服躬(み)に在りて、其の名を知らざるを罔(もう)と為す。其の未だ燭有らずして後に至る者には、則ち在る者を以て告ぐ。瞽を道(みちび)くも亦然り。凡そ飲酒に献主と為る者は、燭を執り燋(しょう)を抱き、客作(た)ちて辞し、然る後に以て人に授く。燭を執るものは譲らず、辞せず、歌わず。洗盥して食飲を執る者は気すること勿かれ。問うこと有れば、則ち咡(じ)を辟(さ)けて対(こた)う。人の為に祭るを致福と曰い、己の為に祭りて膳を君子に致すを膳と曰い、祔・練には告と曰う。凡そ膳の君子に告ぐるには、主人之を展(あらた)め、以て使者に阼階(そかい)の南に授け、南面して再拝稽首して送る。反命すれば、主人又再拝稽首す。其の礼は、大牢には則ち牛の左肩・臂臑(ひじゅ)を以てし、折りて九個。少牢には則ち羊の左肩を以てし七個。特豕には則ち豕の左肩を以てし五個。国家靡敝(びへい)すれば、則ち車は雕幾(ちょうき)せず、甲は組縢(そとう)せず、食器は刻鏤(こくる)せず、君子は糸屨(しく)を履まず、馬は常に秣(まぐさ)せず。
現代語訳
自分の身に着けている衣服の名も知らないのは、ぼんやりして物を知らない者である。まだ灯火がともらないうちに遅れて来た人には、その場に誰がいるかを告げてやる。目の不自由な人を案内するときも同じようにする。およそ酒宴で主人役として客に酒を献じる者は、自ら灯火を持ち、まだ火をつけていない松明を抱えて立ち、客が立ち上がって辞退してから、ほかの人に渡す。灯火を持つ者は、人に譲り合いの礼をせず、辞退のことばも言わず、歌わない。手を洗って飲食物を捧げ持つ者は、それに息を吹きかけない。問われたことがあれば、口を脇にそらして答える。人に代わって祭りを行い、その供え物を届けるのを「致福」という。自分のために祭りを行い、その供え物を君子に届けるのを「膳」という。祔や練の祭りの供え物を届けるのは「告」という。およそ膳を君子に届けるときは、主人が中身を改め、東の階段(阼階、そかい)の南で使者に手渡し、南を向いて再拝稽首して送り出す。使者が戻って報告すれば、主人はまた再拝稽首する。届ける肉の定めは、大牢の祭りなら牛の左の肩と前脚の肉を九つに切り分けたもの、少牢なら羊の左の肩を七つに切り分けたもの、豚一頭の祭りなら豚の左の肩を五つに切り分けたものとする。国が疲弊して民の負担が重いときは、車に彫刻や飾りを施さず、鎧を組紐で飾らず、食器に彫り物をせず、君子は絹の履物をはかず、馬にいつも穀物を与えることはしない。
解説
この章句が説くこと
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