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礼記 / 少儀

婦人吉事,雖有君賜,肅拜。為尸坐,則不手拜,肅拜;為喪主則不手拜。葛絰而麻帶。取俎進俎不坐。執虛如執盈,入虛如有人。凡祭於室中堂上無跣,燕則有之。未嘗不食新。

新字:婦人吉事,雖有君賜,粛拝。為尸坐,則不手拝,粛拝;為喪主則不手拝。葛絰而麻帯。取俎進俎不坐。執虚如執盈,入虚如有人。凡祭於室中堂上無跣,燕則有之。未嘗不食新。

書き下し

婦人の吉事には、君の賜有りと雖も、粛拝す。尸と為りて坐すれば、則ち手拝せずして、粛拝す。喪主と為れば則ち手拝せず。葛絰(かつてつ)にして麻帯。俎を取り俎を進むるには坐せず。虚を執ること盈(み)てるを執るが如くし、虚に入ること人有るが如くす。凡そ室中堂上に祭るには跣(せん)すること無し。燕には則ち之有り。未だ嘗(しょう)せざれば新を食わず。

現代語訳

女性は、吉事の場では、君から賜り物があっても肅拝(しゅくはい、身をかがめて手を下げるだけの拝礼)をする。女性が尸(し、祖先の身代わり)となって坐るときは、手を地につける拝礼をせず肅拝をする。喪主となったときも手を地につける拝礼はしない。女性は、虞と卒哭の後、首の絰(てつ)は葛に替えるが、腰の帯は麻のままにする。俎(そ、肉を載せる台)を取ったり進めたりするときは坐らない。空の器を持つときも、満ちた器を持つときのように慎重にし、誰もいない部屋に入るときも、人がいるときのように慎む。およそ室の中や堂の上で祭るときは、履物を脱いで裸足になることはない。くつろいだ宴ではそうすることがある。季節の初物は、まず宗廟に供えてからでなければ食べない。

解説

女性の拝礼の仕方と喪の帯、祭りの場での慎みを並べた段である。女性の拝礼を肅拝とし、尸や喪主のときも手を地につけないとするのは、男女で礼の形を分ける古代の礼制による。女性が首の絰は葛に替えても腰の帯は麻のままにする理由について、鄭玄は、婦人は質朴で変化が少なく、喪の帯は除くことはあっても替えることはないと注する。中ほどの「虚を執ること盈てるを執るが如くし、虚に入ること人有るが如くす」は、鄭玄が一語「重慎」と注するとおり、慎重さの極みを示す句で、人目のないところでも態度を変えない心構えとして広く引かれてきた。『大学』や『中庸』の説く慎独と同じ心である。誰も見ていない場所での振る舞いにこそ人柄が出るという教えは、今の働き方にもそのまま当てはまる。

この章句が説くこと

礼記少儀慎独祭祀婦人

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