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礼記 / 礼運

「故聖人參於天地,並於鬼神,以治政也。處其所存,禮之序也;玩其所樂,民之治也。故天生時而地生財,人、其父生而師教之,四者,君以正用之,故君者立於無過之地也。

新字:「故聖人参於天地,並於鬼神,以治政也。処其所存,礼之序也;玩其所楽,民之治也。故天生時而地生財,人、其父生而師教之,四者,君以正用之,故君者立於無過之地也。

書き下し

故に聖人は天地に参し、鬼神に並び、以て政を治む。其の存する所に処(お)るは、礼の序なり。其の楽しむ所を玩(もてあそ)ぶは、民の治なり。故に天は時を生じて地は財を生じ、人は其の父生みて師之を教う。四者は、君以て正しく之を用う。故に君は過ち無きの地に立つなり。

現代語訳

だから聖人は天地と並んで三才の一つとなり、鬼神と肩を並べて政治を治める。天地や鬼神が存している所に拠り所を置くのが礼の秩序である。人々が楽しむところをよく味わい理解するのが、民を治めることである。天は四季の時を生み、地は財を生み、人は父によって生まれ師によって教えられる。この四つを君は正しく用いる。だから君は過ちのない立場に立つことができるのである。

解説

聖人が天地・鬼神と並んで政治を行うことを述べる段である。天は時を、地は財を生み、人は父から生まれ師から教えを受ける。この天・地・父・師の四つを君が正しく用いるなら、君は過ちのない立場に立てるという。ここには、君が自分一人の力で民を治めるのではなく、天地の恵みと、親と師による人の育ちとを正しく働かせる調整役として捉えられている考えがある。「其の楽しむ所を玩ぶ」は、民の楽しみを知り、それを損なわないことが治める道であるという意味に読める。君を万能の支配者としてではなく、すでにある恵みを正しく配る者として描いている点で、次の段の、君は明らかにされる者であって人を明らかにする者ではない、という議論につながっていく。上に立つ人の仕事は、自分が何でもすることではなく、すでにある力を正しく生かすことだと読める。

この章句が説くこと

礼記聖人天地君主礼運

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