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講孟余話 / 離婁下 第五章

此章上篇第二十章ト義小異ナリト云トモ、要スルニ別理アルコトナシ、人君ノ戒ニ於テ此語程親切ナルハナシ、三復詳味スヘシ、且上篇記スル所ト合攷スヘシ

書き下し

此の章上篇第二十章と義小異なりと雖も、要するに別理あることなし。人君の戒めに於て此の語程親切なるはなし、三復詳味すべし。且つ上篇記す所と合はせ攷ふべし。

現代語訳

この章は上篇第二十章と意味が少し異なるとはいえ、つまるところ別の道理があるわけではない。君主への戒めとして、この言葉ほど行き届いたものはない。何度も繰り返して詳しく味わうべきである。また上篇に記したことと合わせて考えるべきである。

解説

離婁下第五章は「君仁なれば仁ならざるは莫く、君義なれば義ならざるは莫し」の一句です。松陰は、上篇第二十章で論じた、君の心を正すことが根本だという話と同じ道理だと見て、上篇の講説と合わせて読むよう勧めます。上に立つ人が仁であれば下も仁になる。その影響力の大きさを、君主への戒めとしてこれほど切実な言葉はないと評しています。短い講説ですが、組織の空気はトップから決まるという、今の職場にもそのまま当てはまる指摘です。

この章句が説くこと

君主仁義感化率先戒め

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