礼記 / 月令
凡舉大事,毋逆大數,必順其時,慎因其類。 仲秋行春令,則秋雨不降,草木生榮,國乃有恐。行夏令,則其國乃旱,蟄蟲不藏,五穀復生。行冬令,則風災數起,收雷先行,草木蚤死。
新字:凡舉大事,毋逆大数,必順其時,慎因其類。 仲秋行春令,則秋雨不降,草木生栄,国乃有恐。行夏令,則其国乃旱,蟄虫不蔵,五穀復生。行冬令,則風災数起,収雷先行,草木蚤死。
書き下し
凡そ大事を挙ぐるには、大数に逆らうこと毋く、必ず其の時に順い、慎んで其の類に因れ。 仲秋に春の令を行えば、則ち秋雨降らず、草木生栄し、国乃ち恐れ有り。夏の令を行えば、則ち其の国乃ち旱し、蟄虫蔵れず、五穀復た生ず。冬の令を行えば、則ち風災数(しばしば)起こり、収雷先んじて行われ、草木蚤く死す。
現代語訳
およそ大事業を起こすときには、天地の大きな運行の定めに逆らわず、必ずその時節に従い、慎んでその事柄にふさわしい類に基づいて行え。 秋の半ばの月に春の政令を行えば、秋の雨が降らず、草木が季節はずれに芽吹いて花を咲かせ、国に恐れごとが起こる。夏の政令を行えば、国はひでりとなり、冬ごもりの虫が穴に隠れず、五穀がふたたび芽を出す。冬の政令を行えば、風の災いがたびたび起こり、雷が声をおさめるのが早まり、草木は早く枯れる。
解説
仲秋の締めくくりとして、大事を行うときの総則と、この月に誤った政令を行った場合の災異を述べる段である。大きな事業を起こすときは、天地の運行という大きな定めに逆らわず、必ず時節に従い、その事柄にふさわしい類に基づいて行えという。類とは、春は生み育てること、秋は引き締め収めることというように、季節ごとに割り当てられた事柄のまとまりを指すと読める。後半の災異は、仲秋に春の令を行えば草木が季節はずれに花を咲かせ、夏の令を行えば虫が隠れず穀物がまた芽を出し、冬の令を行えば風の災いと早枯れが起こるとする。事の中身が正しくても、時期と性格の合わない進め方をすれば思わぬ害を生むという教えは、事業の着手時期や人事の時機を決めるときに、今も立ち返る価値のある原則である。
この章句が説くこと
礼記月令時機原則災異
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