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礼記 / 王制

諸侯之下士祿食九人,中士食十八人,上士食三十六人。下大夫食七十二人,卿食二百八十八人。君食二千八百八十人。次國之卿食二百一十六人,君食二千一百六十人。小國之卿食百四十四人,君食千四百四十人。次國之卿,命於其君者,如小國之卿。天子之大夫為三監,監於諸侯之國者,其祿視諸侯之卿,其爵視次國之君,其祿取之於方伯之地。方伯為朝天子,皆有湯沐之邑於天子之縣內,視元士。諸侯世子世國,大夫不世爵。使以德,爵以功,未賜爵,視天子之元士,以君其國。諸侯之大夫,不世爵祿。

新字:諸侯之下士禄食九人,中士食十八人,上士食三十六人。下大夫食七十二人,卿食二百八十八人。君食二千八百八十人。次国之卿食二百一十六人,君食二千一百六十人。小国之卿食百四十四人,君食千四百四十人。次国之卿,命於其君者,如小国之卿。天子之大夫為三監,監於諸侯之国者,其禄視諸侯之卿,其爵視次国之君,其禄取之於方伯之地。方伯為朝天子,皆有湯沐之邑於天子之県内,視元士。諸侯世子世国,大夫不世爵。使以徳,爵以功,未賜爵,視天子之元士,以君其国。諸侯之大夫,不世爵禄。

書き下し

諸侯の下士は、禄九人を食(やしな)い、中士は十八人を食い、上士は三十六人を食い、下大夫は七十二人を食い、卿は二百八十八人を食い、君は二千八百八十人を食う。次国の卿は二百一十六人を食い、君は二千一百六十人を食う。小国の卿は百四十四人を食い、君は千四百四十人を食う。次国の卿の其の君に命ぜらるる者は、小国の卿の如し。天子の大夫の三監と為りて諸侯の国に監たる者は、其の禄は諸侯の卿に視え、其の爵は次国の君に視え、其の禄はこれを方伯の地に取る。方伯の天子に朝するが為に、皆湯沐(とうもく)の邑を天子の県内に有し、元士に視う。諸侯の世子は国を世(つ)ぎ、大夫は爵を世がず。使うに徳を以てし、爵するに功を以てす。未だ爵を賜わらざれば、天子の元士に視えて、以て其の国に君たり。諸侯の大夫は、爵禄を世がず。

現代語訳

諸侯の下士の禄は九人を養える量、中士は十八人、上士は三十六人、下大夫は七十二人、卿は二百八十八人、君主は二千八百八十人を養える量である。次国の卿は二百十六人、君主は二千百六十人を養える量である。小国の卿は百四十四人、君主は千四百四十人を養える量である。次国の卿のうち、その国の君主から任命された者の禄は、小国の卿と同じである。天子の大夫で三監として諸侯の国に派遣されて監督する者は、禄は諸侯の卿に準じ、爵は次国の君主に準じ、その禄は方伯の領地から取る。方伯は天子に朝見するため、みな天子の県内に湯沐の邑(とうもくのゆう、朝見の前に斎戒して身を清める費用にあてる領地)を持ち、その広さは元士の禄地に準ずる。諸侯の世継ぎの子は国を世襲するが、天子の大夫は爵を世襲しない。徳によって使い、功によって爵を与える。父の死後まだ爵を賜っていない世子は、天子の元士に準じた礼で、その国の君主となる。諸侯の大夫は、爵も禄も世襲しない。

解説

先に示した禄の等差を、養える人数という具体的な数に直し、あわせて監察官や方伯の待遇、世襲の範囲を定めた段である。下士の九人から倍々に上がり、卿は大夫の四倍で二百八十八人、君はその十倍となる。次国の卿は大夫の三倍、小国は二倍で、先の段の規定と計算がきちんと合う。湯沐の邑について、鄭玄は、斎戒して身を清める用にあてるもので、湯で体を洗い、米のとぎ汁で髪を洗うのだと注する。後半の世襲の定めでは、諸侯の世子は国を継ぐが、天子の大夫は爵を継がない。鄭玄は、諸侯の世襲を賢に象るものとし、天子の大夫が爵を世襲せずに禄だけを受けるのは、賢者のために地位を空けておくためだと注する。「使うに徳を以てし、爵するに功を以てす」の一句は、生まれではなく徳と功によって人を用いるという原則を言い表している。家業の継承と能力による登用との釣り合いは、今の同族企業や組織の後継問題にもそのまま通じる課題である。

この章句が説くこと

礼記王制禄世襲功

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