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礼記 / 曲礼下

天子死曰「崩」,諸侯曰「薨」,大夫曰「卒」,士曰「不祿」,庶人曰「死」。在床曰「尸」,在棺曰「柩」。羽鳥曰「降」,四足曰「漬」。死寇曰「兵」。祭王父曰「皇祖考」,王母曰「皇祖妣」。父曰「皇考」,母曰「皇妣」。夫曰「皇辟」。生曰父,曰母,曰妻;死曰考,曰妣,曰嬪。壽考曰「卒」,短折曰「不祿」。

新字:天子死曰「崩」,諸侯曰「薨」,大夫曰「卒」,士曰「不禄」,庶人曰「死」。在床曰「尸」,在棺曰「柩」。羽鳥曰「降」,四足曰「漬」。死寇曰「兵」。祭王父曰「皇祖考」,王母曰「皇祖妣」。父曰「皇考」,母曰「皇妣」。夫曰「皇辟」。生曰父,曰母,曰妻;死曰考,曰妣,曰嬪。寿考曰「卒」,短折曰「不禄」。

書き下し

天子の死には「崩」と曰い、諸侯には「薨(こう)」と曰い、大夫には「卒」と曰い、士には「不禄」と曰い、庶人には「死」と曰う。床に在るを「尸(し)」と曰い、棺に在るを「柩(きゅう)」と曰う。羽鳥には「降」と曰い、四足には「漬(し)」と曰う。寇(あだ)に死するを「兵」と曰う。王父を祭るには「皇祖考」と曰い、王母には「皇祖妣(こうそひ)」と曰う。父には「皇考」と曰い、母には「皇妣」と曰う。夫には「皇辟(こうへき)」と曰う。生きては父と曰い、母と曰い、妻と曰い、死しては考と曰い、妣と曰い、嬪(ひん)と曰う。寿考なるを「卒」と曰い、短折なるを「不禄」と曰う。

現代語訳

天子が死ぬことを「崩」といい、諸侯は「薨」、大夫は「卒」、士は「不禄」、庶人は「死」という。遺体が床の上にあるときは「尸」といい、棺に納めたものは「柩」という。(犠牲の)鳥が死ぬことを「降」といい、四つ足の獣が死ぬことを「漬」という。敵と戦って死ぬことを「兵」という。祭りの場では、祖父を「皇祖考」、祖母を「皇祖妣」と呼ぶ。父を「皇考」、母を「皇妣」と呼ぶ。夫を「皇辟」と呼ぶ。生きているうちは父・母・妻と呼び、死んでからは考・妣・嬪と呼ぶ。長寿を全うした死は(身分にかかわらず)「卒」といい、若くして亡くなった死は「不禄」という。

解説

死にまつわることばを身分・状態・関係ごとに整理した段で、日本語でも「崩御」「薨去」として今に残る語が並ぶ。天子の「崩」は山が崩れるような大事、士の「不禄」は禄を終えることを表し、同じ死でもその人が担っていた務めの大きさに応じて呼び分ける。後半は祭りで亡き親族を呼ぶ語で、生前は父・母・妻、死後は考・妣・嬪と改める。死者を生者と同じ呼び名で呼ばないのは、死を曖昧にせず、しかも敬いを込めて別の位置に置き直すためと考えられる。長寿の死を「卒」、若死にを「不禄」とする最後の一句は、身分の区別に年齢の区別を重ねたものである。亡くなった人をどう呼ぶかは、遺された者の気持ちの整理と深く結びつく。

この章句が説くこと

礼記喪礼死呼称崩御

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