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礼記 / 曲礼下

問國君之富,數地以對,山澤之所出。問大夫之富,曰:「有宰食力,祭器、衣服不假。」問士之富,以車數對。問庶人之富,數畜以對。 天子祭天地,祭四方,祭山川,祭五祀,歲遍。諸侯方祀,祭山川,祭五祀,歲遍。大夫祭五祀,歲遍。士祭其先。

新字:問国君之富,数地以対,山沢之所出。問大夫之富,曰:「有宰食力,祭器、衣服不仮。」問士之富,以車数対。問庶人之富,数畜以対。 天子祭天地,祭四方,祭山川,祭五祀,歳遍。諸侯方祀,祭山川,祭五祀,歳遍。大夫祭五祀,歳遍。士祭其先。

書き下し

国君の富を問えば、地を数えて以て対え、山沢の出だす所をもってす。大夫の富を問えば、曰く「宰有り、力を食(は)み、祭器・衣服仮らず」と。士の富を問えば、車の数を以て対う。庶人の富を問えば、畜を数えて以て対う。 天子は天地を祭り、四方を祭り、山川を祭り、五祀を祭り、歳ごとに遍(あまね)くす。諸侯は方祀し、山川を祭り、五祀を祭り、歳ごとに遍くす。大夫は五祀を祭り、歳ごとに遍くす。士は其の先を祭る。

現代語訳

国君(諸侯)の富を尋ねられたなら、領地の広さを数え、山や沢から産する物を挙げて答える。大夫の富を尋ねられたなら、「邑宰(領地の管理役)がおり、領民の租税で暮らし、祭器や衣服を人から借りることはありません」と答える。士の富を尋ねられたなら、車の数で答える。庶人の富を尋ねられたなら、家畜の数を数えて答える。 天子は天地を祭り、四方の神を祭り、山川を祭り、五祀(門・戸・中霤・竈・行の五つの家の神)を祭り、一年のうちにすべてを行き渡らせる。諸侯はその国のある方角の神を祭り、領内の山川を祭り、五祀を祭り、一年のうちにすべてを行き渡らせる。大夫は五祀を祭り、一年のうちにすべてを行き渡らせる。士は自分の祖先を祭る。

解説

前段で年齢の答え方を述べたのに続き、富の答え方と祭祀の範囲を身分ごとに定める。富を金銀の額で言わず、諸侯は土地と産物、大夫は祭器や衣服を借りずに済むこと、士は車の数、庶人は家畜の数で答える。鄭玄は、いずれもその身分に定められた範囲の中の多少で答えるのだと注し、宰を邑の役人、食力を民の賦税と説く。後半の祭祀の等級は、身分が高いほど祭る対象が広く、士は自分の祖先だけを祭る。治める範囲と祭る範囲が重なっており、責任の及ぶ所にだけ敬意を尽くすという考えが通っている。大夫が「祭器を借りない」ことを富のしるしとするのは、先祖への務めを自前で果たせることが家の豊かさの核心だという見方である。豊かさを額ではなく、果たすべき務めを欠かずに済むかで測る物差しとして読める。

この章句が説くこと

礼記祭祀富身分五祀

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