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礼記 / 曲礼下

天子當依而立。諸侯北面而見天子,曰「覲」。天子當宁而立,諸公東面,諸侯西面,曰「朝」。 諸侯未及期相見曰「遇」,相見於郤地曰「會」;諸侯使大夫問於諸侯曰「聘」,約信曰「誓」,蒞牲曰「盟」。

新字:天子当依而立。諸侯北面而見天子,曰「覲」。天子当宁而立,諸公東面,諸侯西面,曰「朝」。 諸侯未及期相見曰「遇」,相見於郤地曰「会」;諸侯使大夫問於諸侯曰「聘」,約信曰「誓」,莅牲曰「盟」。

書き下し

天子は依(い)に当たりて立つ。諸侯北面して天子に見ゆるを、「覲(きん)」と曰う。天子佇(ちょ)に当たりて立ち、諸公は東面し、諸侯は西面するを、「朝」と曰う。 諸侯未だ期に及ばずして相見ゆるを「遇」と曰い、郤地(げきち)に相見ゆるを「会」と曰う。諸侯大夫をして諸侯に問わしむるを「聘」と曰い、信を約するを「誓」と曰い、牲に蒞(のぞ)むを「盟」と曰う。

現代語訳

天子が斧の模様を描いた屏風(依)を背にして立ち、諸侯が北を向いて天子にお目通りするのを「覲」という。天子が門と屏の間に立ち、諸公は東を向き、諸侯は西を向いて並んでお目通りするのを「朝」という。 諸侯が約束の時期を待たずに出会って会見するのを「遇」といい、両国の間の空き地で会見するのを「会」という。諸侯が大夫を使者として他の諸侯のもとへ安否を問わせるのを「聘」といい、言葉で信義を約束するのを「誓」といい、牲の血をすすって神に誓うのを「盟」という。

解説

天子への謁見と、諸侯どうしの外交の場を呼び分ける言葉を定めた段である。覲と朝はともに諸侯が天子にお目通りする礼であるが、天子の立つ位置と諸侯の向きが異なる。覲では天子が屏風を背にして立ち、諸侯は北面してひとりずつ見える。朝では天子が門と屏の間に立ち、諸公と諸侯が東西に向かい合って並ぶ。季節や儀式の性格によって会見の形が分けられていたのである。後半の遇・会・聘・誓・盟は、諸侯間の外交の形式である。予定外の会見、国境の空き地での会見、大夫を使者とした訪問、言葉による約束、牲の血をすすって神に誓う約束と、関係の深さや拘束の強さによって呼び名が変わる。春秋時代の歴史書である春秋や左伝には、これらの語が諸侯の交わりを記す言葉として繰り返し現れ、この段はその用語集の役割も果たしている。約束の重さに応じて形式を変えるという考えは、口約束と契約書を使い分ける今の商取引にも通じる。

この章句が説くこと

礼記朝覲外交盟誓曲礼

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