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礼記 / 曲礼上

居喪之禮,毀瘠不形,視聽不衰。升降不由阼階,出入不當門隧。 居喪之禮,頭有創則沐,身有瘍則浴,有疾則飲酒食肉,疾止復初。不勝喪,乃比於不慈不孝。五十不致毀,六十不毀,七十唯衰麻在身,飲酒食肉,處於內。

新字:居喪之礼,毀瘠不形,視聴不衰。升降不由阼階,出入不当門隧。 居喪之礼,頭有創則沐,身有瘍則浴,有疾則飲酒食肉,疾止復初。不勝喪,乃比於不慈不孝。五十不致毀,六十不毀,七十唯衰麻在身,飲酒食肉,処於内。

書き下し

喪に居るの礼は、毀瘠(きせき)形(あらわ)れず、視聴衰えず。升降には阼階(そかい)に由らず、出入には門隧(もんすい)に当たらず。 喪に居るの礼は、頭に創(きず)有れば則ち沐(もく)し、身に瘍(よう)有れば則ち浴し、疾有れば則ち酒を飲み肉を食らい、疾止めば初めに復す。喪に勝(た)えざるは、乃ち不慈不孝に比す。五十は毀を致さず、六十は毀せず、七十は唯だ衰麻(さいま)身に在り、酒を飲み肉を食らい、内に処(お)る。

現代語訳

喪に服する礼では、悲しみのためにやせ衰えても骨が浮き出るほどにはならず、目や耳の働きが衰えるほどにはならないようにする。堂を上り下りするときは主人の階段である阼階(東の階段)を使わず、門を出入りするときは門の真ん中の道を通らない。 喪に服する礼では、頭にできものがあれば髪を洗い、体に腫れ物があれば湯あみをし、病気になれば酒を飲み肉を食べ、病がおさまれば元の喪の暮らしに戻る。喪の悲しみに耐えきれずに身を損なうのは、慈しみに欠け孝に欠けるのと同じである。五十歳の者は極度にやせ衰えるまでは悲しまず、六十歳の者はやせ衰えるほどの服喪をせず、七十歳の者はただ喪服を身に着けるだけで、酒を飲み肉を食べ、家の奥で暮らす。

解説

喪に服する者の節度を定めた段である。親を失った悲しみは深いが、礼はそれを無制限に表すことを求めない。悲しみでやせ衰えても骨が浮き出るほどにはならず、目や耳が衰えるほどにはならないようにせよという。できものがあれば髪を洗い、病気なら酒も肉もとるという規定は、喪の決まりより命と健康を優先する姿勢をはっきり示している。とりわけ「喪に勝えざるは、乃ち不慈不孝に比す」の一句は重い。悲しみのあまり身を損なえば、亡き親から受けた身を傷つけ、残された家族を顧みないことになるから、それはかえって慈にも孝にも背くというのである。年齢によって服喪の厳しさを緩め、七十歳ではただ喪服を着けて酒肉をとるとするのも同じ考えである。主人の階や門の中央を避けるのは、親の亡きあともその位置を空けておく心遣いである。悲しみに寄り添いながら身を保つことを求めるこの段は、今の弔いや、遺された人の心身の健康を考えるうえでも示唆がある。

この章句が説くこと

礼記喪礼節度孝曲礼

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