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言志四録 / 言志後録 第九十三条 寝食を慎むは孝なり

能愼寢食。孝也。

新字:能慎寝食。孝也。

書き下し

能く寝食を慎むは、孝なり。

現代語訳

寝ることと食べることを慎むことができるのは、それ自体が孝行である。

解説

『孝経』に「身体髪膚、之を父母に受く、敢へて毀傷せざるは、孝の始めなり」とあるように、儒学では親から受けた体を損なわないことが孝の出発点とされます。一斎はそれを最も日常的な寝食の慎みにまで引き下ろしました。夜更かしや暴飲暴食で体を壊すことは、親を悲しませ、親から受けたものを粗末にすることになるからです。前条の夜具の話とも続き、ありふれた生活の節度の中に徳を見る一斎らしい視点です。一斎自身、鍼や養生に気を配り八十八歳まで生きました。忙しさを理由に睡眠や食事を削ることが美徳のように語られがちな職場でも、自分の体を大切にすることは、家族やともに働く人への責任でもあると考えてみる余地があります。

この章句が説くこと

孝養生寝食節度健康

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