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礼記 / 曲礼上

夫為人子者:出必告,反必面;所遊必有常,所習必有業;恆言不稱老;年長以倍則父事之,十年以長則兄事之,五年以長則肩隨之;群居五人,則長者必異席。

新字:夫為人子者:出必告,反必面;所遊必有常,所習必有業;恒言不称老;年長以倍則父事之,十年以長則兄事之,五年以長則肩随之;群居五人,則長者必異席。

書き下し

夫れ人の子為る者は、出づるには必ず告げ、反(かえ)りては必ず面(まみ)ゆ。遊ぶ所必ず常有り、習う所必ず業有り。恒言に老を称せず。年長じて以て倍すれば則ちこれに父事し、十年以て長ずれば則ちこれに兄事し、五年以て長ずれば則ちこれに肩随す。群居すること五人なれば、則ち長者は必ず席を異にす。

現代語訳

そもそも子である者は、出かけるときは必ず親に行き先を告げ、帰ってきたら必ず親に顔を見せる。出かける先には決まったところがあり、学び習うことには必ず定まった課業がある。ふだんの言葉で自分を「老」とは言わない。年齢が自分の倍ほども上の人には父に仕えるように仕え、十歳年上の人には兄に仕えるように仕え、五歳年上の人とは肩を並べながらも少し後ろに従って歩く。五人で集まって座るときは、年長者には必ず別の席を設ける。

解説

子としての日常の心得と、年長者との距離の取り方を定めた段である。「出づるには必ず告げ、反りては必ず面ゆ」は、親に余計な心配をかけないための基本として知られる句で、論語の「父母在せば遠く遊ばず、遊ぶに必ず方有り」とも同じ趣旨である。行き先に常の所があり、習い事に定まった業があるというのも、親が子の居場所と日々を案じなくてすむようにする配慮である。自分を「老」と称さないことを、鄭玄は「敬を広む」と注している。老は尊ばれる者の称であり、親のいる子がそれを口にしないのは、敬う心を言葉の端々にまで及ぼすことである。後半は年齢差に応じた接し方で、倍の年長者には父のように、十歳上には兄のように、五歳上には肩を並べつつやや後ろに従うという段階が細かく定められている。年齢差を人間関係の尺度とする古い秩序ではあるが、相手との距離を測って態度を調える感覚そのものは、今の職場や地域の付き合いにも欠かせない。

この章句が説くこと

礼記孝長幼出必告曲礼

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