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孟子 / 盡心章句上

孟子曰:「人不可以無恥。無恥之恥,無恥矣。」

書き下し

孟子曰く、「人は以て恥無かるべからず。恥無きを之れ恥づれば、恥無し。」

現代語訳

孟子は言った。「人は恥の心をもたないわけにはいかない。恥を知らないことを恥じるようになれば、恥ずべきことはなくなる。」

解説

恥の心をめぐる短い一句です。孟子は、人は恥を知る心を失ってはならず、恥を知らないことを恥じるようになれば、恥ずべき行いはなくなると言います。四端の一つである羞悪の心、つまり自分の不善を恥じ、他人の不善を憎む心は、孟子にとって義の芽生えでした。すぐ後の章でも孟子は「恥の人に於けるや大なり」と述べ、恥を知ることは人にとって非常に大きな意味をもつと強調しています。恥の心は外からの批判を恐れる気持ちではなく、自分の中の基準に照らして自らを省みる力です。仕事でも、ミスや不正を「ばれなければよい」と考え始めたとき、恥の感覚は失われています。自分の基準に照らして恥じる心を保つことが、誠実な働き方の支えになります。

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