孟子 / 離婁章句下
孟子曰、博學而詳說之、將以反說約也。
新字:孟子曰、博学而詳説之、将以反説約也。
書き下し
孟子曰く、「博く學びて詳かに之を說くは、將に以て反って約を說かんとすればなり。」 <解説> 孔子の教学の要旨とされている、「博文約礼」について述べられた節である。『論語』第六雍也篇に「君子博く文を学びて、之を約するに禮を以てせば、亦た以て畔かざるべきか。」とある。この文章の趣旨と合わせて、この節を理解すべきである。
現代語訳
孟子は言った。 「広く学んで事細かに説明するのは、その知識を誇る為ではない。要領を理解し、人に理解させるためである。」
解説
幅広い知識を得て詳細に学ぶことは、自分の博識を見せびらかすためではなく、物事の要点や本質をシンプルに理解し、他者に分かりやすく伝えるためです。情報が溢れる現代社会において、多くのデータを集めても、最終的に重要なエッセンスへと絞り込む力が求められます。本当に深い理解があれば、物事を複雑にせず、要約して実行に移すことができます。
この章句が説くこと
博学要点シンプル本質
関連する章句
-
『慎思録』巻之二事を記す者は必ず其の要を提げ、言を纂むる者は必ず其の玄を鉤る。凡そ学者の読書の法、当に此くの如くすべし。然るに其の事を記し言を纂むる者、嘉言善行の世教に益有る者を採らずして、好んで猥紬駁雑奇怪妄誕の説を載す。以て益と為すに足らず、適に以て人を惑はすに足る。
-
『講孟余話』告子上 第五章「吾が敬を行ふ、故に之を内と謂ふなり」。此の一語至れり尽くせり。即ち前章の「長者義なるか、之を長とする者義なるか」の意にして、更に親切を覚ゆ。吾敬の二字尤も眼目なり。敬の心真に吾が胸中より沛然流出して、外より来たる者に非ざるを知るべし。君に謁し神に詣で賓を見るの時、吾が敬心は内より起こるか、外より来たるかと思惟すれば自ら明らかなり。此の一句だに明らかならば、義内の説に於て復た疑難あることなし。前章の白馬の白、長人の長、秦人の弟、楚人の長、秦人の炙、及び此の章の郷人・伯兄・叔父・湯水、皆枝葉の論にて治むるに足らず。凡そ書は肯綮を得るを貴ぶ。肯綮を得ずして雑博なれば、本意益々暗む者なり。
-
『韓非子』難言第三多言繁稱にして、類を連ね物を比ぶれば
-
『韓非子』五蠹第四十九微妙の言は、上智の知り難しとする所なり。今衆人の爲に法して、上智の知り難しとする所を以てすれば、則ち民從りて之を識る無し。
-
言志四録・言志後録 第二百二条 宋明二史は今に近し宋明の二史は、事跡人情、今に於て近しと為す。但だ巻帙浩瀚なり。能く其の要処を抽きて之を読みて可なり。
-
『酔古堂剣掃』集醒・書中の眼目を尋ね出す書を讀むは、須らく書中の眼目を尋ね出して始めて得べし。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。
本の中身を見る