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新語 / 術事

道近不必出於久遠,取其致要而有成。春秋上不及五帝,下不至三王,述齊桓、晉文之小善,魯之十二公,至今之為政,足以知成敗之效,何必於三王?故古人之所行者,亦與今世同。立事者不離道德,調弦者不失宮商,天道調四時,人道治五常,周公與堯、舜合符瑞,二世與桀、紂同禍殃。文王生於東夷,大禹出於西羌,世殊而地絕,法合而度同。故聖賢與道合,愚者與禍同,懷德者應以福,挾惡者報以凶,德薄者位危,去道者身亡,萬世不易法,古今同紀綱。

新字:道近不必出於久遠,取其致要而有成。春秋上不及五帝,下不至三王,述斉桓、晋文之小善,魯之十二公,至今之為政,足以知成敗之効,何必於三王?故古人之所行者,亦与今世同。立事者不離道徳,調弦者不失宮商,天道調四時,人道治五常,周公与堯、舜合符瑞,二世与桀、紂同禍殃。文王生於東夷,大禹出於西羌,世殊而地絶,法合而度同。故聖賢与道合,愚者与禍同,懐徳者応以福,挟悪者報以凶,徳薄者位危,去道者身亡,万世不易法,古今同紀綱。

書き下し

道近きは必ずしも久遠より出でず、其の要を致して成る有るを取る。春秋は上五帝に及ばず、下三王に至らず、斉の桓・晋の文の小善、魯の十二公を述ぶるも、今の政を為すに至るまで、以て成敗の効を知るに足る。何ぞ必ずしも三王に於てせん。故に古人の行う所は、亦今世と同じ。事を立つる者は道徳を離れず、弦を調うる者は宮商を失わず、天道は四時を調え、人道は五常を治む。周公は堯・舜と符瑞を合し、二世は桀・紂と禍殃を同じくす。文王は東夷に生まれ、大禹は西羌に出づ。世殊に地絶たれども、法合し度同じ。故に聖賢は道と合し、愚者は禍と同じ。徳を懐く者には応ずるに福を以てし、悪を挟む者には報ゆるに凶を以てす。徳薄き者は位危うく、道を去る者は身亡ぶ。万世易えざるの法、古今同じき紀綱なり。

現代語訳

身近な道は必ずしも遠い昔から出るものではなく、要点を押さえて成果のあるものを取ればよいのです。『春秋』は上は五帝に及ばず、下は三王にも至らず、斉の桓公・晋の文公の小さな善行や魯の十二公のことを述べているだけですが、今の政治を行うのに、成功と失敗の効果を知るには十分です。なぜ三王にこだわる必要があるでしょうか。古人の行ったことは、今の世と同じです。事を成す者は道徳から離れず、弦を調える者は宮商の音を失わず、天の道は四季を整え、人の道は五常を治めます。周公は堯・舜と瑞祥が一致し、秦の二世は桀・紂と同じ災いに遭いました。文王は東の夷に生まれ、大禹は西の羌から出ました。時代も土地も隔たっていますが、法は合い、尺度も同じです。だから聖賢は道に合い、愚者は禍と同じくなります。徳を抱く者には福で応え、悪を抱く者には凶で報います。徳の薄い者は地位が危うく、道を離れた者は身が滅びます。これは万世にわたって変わらない法であり、古今に共通する綱紀です。

解説

古い時代に価値があるのではなく、今に使える要点を取ればよい、と説く段です。陸賈は『春秋』が小さな善や魯の十二公を述べるだけでも、成敗の効を知るには足りると言い、古に偏る姿勢を牽制します。続けて、周公と二世、東夷に生まれた文王と西羌から出た大禹を挙げ、時代や土地が違っても道は同じだと述べます。徳があれば福、悪があれば凶、という応報は、後世の読者には単純にも見えますが、秦の滅亡を見た当時の実感に支えられた議論です。現代の事業承継でも、昔の成功パターンを丸ごと写すのでなく、今の条件で使える要点を取り出す姿勢が大切になります。時代が違っても通じる原則は何かを見分けることが、実務の腕になります。

この章句が説くこと

古今同理要点春秋応報紀綱新語

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