韓非子 / 五蠹第四十九
微妙之言、上智之所難知也。今為衆人之法、而用上智之所難知、則民無從識之矣。
新字:微妙之言、上智之所難知也。今為衆人之法、而用上智之所難知、則民無従識之矣。
書き下し
微妙の言は、上智の知り難き所なり。今衆人の法を為すに、上智の知り難き所を以てせば、則ち民從りて之を識る無けん。
現代語訳
難解で微妙な言葉は、最高に賢い人にしか理解できない。今、一般大衆のためのルールを作るのに、その賢い人にしか分からないような言葉を使えば、民はどうやってそれを理解し、従えばよいのか分からないだろう。
解説
どれほど巧みで奥深い言葉も、よほど賢い人でなければ理解できません。ところが、多くの人々のために定める決まりを、そうした賢い人にしか分からないような言い回しで作ってしまえば、普通の人々はどうやってそれを理解し、守ればよいのか分かりません。会社の理念や行動指針、家庭内の約束事、町内会の申し合わせも同じです。幹部や一部の詳しい人にしか通じないような難しい言葉や言い回しで決まり事を作ってしまうと、実際にそれを守るべき現場の人々には伝わらず、絵に描いた餅になってしまいます。誰にでもすぐに分かり、その場で実行に移せるくらい平易な言葉で決まりを作ることこそが、多くの人を動かすためには欠かせない、という教えです。
この章句が説くこと
シンプルルールの明確化経営理念コミュニケーション現場主義
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