孟子 / 離婁章句下
孟子曰、以善服人者、未有能服人者也。以善養人、然後能服天下。天下不心服而王者、未之有也。
書き下し
孟子曰く、「善を以て人を服する者は、未だ能く人を服する者有らざるなり。善を以て人を養いて、然る後能く天下を服す。天下、心服せずして王たる者は、未だ之れ有らざるなり。」
現代語訳
孟子は言った。 「己の善を人に押し付けて人を服従させることは決してできない。自ら善を行い、その仁愛を天下に及ぼして、始めて天下の人々は心服するのである。人々の心服を得ないで、天下の王者となった者は、今までに例がない。」
解説
権力や理屈、自分の善意を押し付けて他人を従わせようとしても、人は心から納得しません。本当に人を動かすのは、自らが良い行いを実践し、周囲に思いやりや愛情を注ぐ姿勢です。リーダーシップにおいても、力で押さえつけるのではなく、相手を育み、安心感を与えることで初めて、チーム全体が自発的についてくるようになります。