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名将言行録 / 『名将言行録』後藤基次 刀と槍の心得

○基次常に曰く、行歩の者は成る丈け刀長きが善し、口の强き馬は捨ものなり、鎗の柄の細きは役にたゝずと、組中皆基次の言の如くせしとぞ。 ○基次志氣壯大、將帥の度量あり、性慷慨剛毅介然清操あり、騎射を善くし、矜嚴禮を好み、動く威容あり、軍法を學び研精を究むと云ふ。

新字:○基次常に曰く、行歩の者は成る丈け刀長きが善し、口の強き馬は捨ものなり、鎗の柄の細きは役にたゝずと、組中皆基次の言の如くせしとぞ。 ○基次志気壮大、将帥の度量あり、性慷慨剛毅介然清操あり、騎射を善くし、矜厳礼を好み、動く威容あり、軍法を学び研精を究むと云ふ。

書き下し

○基次常に曰く、行歩の者は成る丈け刀長きが善し、口の强き馬は捨ものなり、鎗の柄の細きは役にたゝずと、組中皆基次の言の如くせしとぞ。 ○基次志氣壯大、將帥の度量あり、性慷慨剛毅介然清操あり、騎射を善くし、矜嚴禮を好み、動く威容あり、軍法を學び研精を究むと云ふ。

現代語訳

基次はつねに、徒歩の者はなるべく刀が長いのがよい、口の強い馬は捨てものだ、槍の柄の細いのは役に立たない、と言いました。組中は皆、基次の言うとおりにしたということです。 基次は志気が壮大で、将帥の度量があり、性質は慷慨し剛毅で、清らかな節操がありました。騎射をよくし、矜持が厳しく礼を好み、動作に威厳があり、軍法を学んで研鑽を究めたと言います。

解説

短い二つの文からなる章句です。前半は道具に関する基次の経験則で、長い刀、御しやすい馬、太い槍の柄と、実戦で役に立つ条件を端的に述べます。組中がそれに従ったという点が、基次の経験への信頼の厚さを示します。後半は人物評で、志気、度量、清操、礼、威容、学びと、将たる者の要素が列挙されます。評は後世の称賛で、事実とは別に受け取るべきです。道具選びでも、経験者の簡潔な経験則に耳を傾ける価値があります。
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この章句が説くこと

後藤基次道具経験則度量清操軍法

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