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名将言行録 / 『名将言行録』織田信長 評・離間の話に見る信長像

この話は、少しひどすぎる。しかし、たとひ嘘にもしろ、かうした話が傳つてゐるのは、いかに信長が所謂忍人であつたかを示すものだ。城州は、山城守と云ふことで、秀龍の事である。

新字:この話は、少しひどすぎる。しかし、たとひ嘘にもしろ、かうした話が伝つてゐるのは、いかに信長が所謂忍人であつたかを示すものだ。城州は、山城守と云ふことで、秀竜の事である。

書き下し

この話は、少しひどすぎる。しかし、たとひ嘘にもしろ、かうした話が傳つてゐるのは、いかに信長が所謂忍人であつたかを示すものだ。城州は、山城守と云ふことで、秀龍の事である。

現代語訳

この話は、少しひどすぎる。しかし、たとえ嘘にしても、こうした話が伝わっているのは、いかに信長がいわゆる忍人であったかを示すものだ。城州は、山城守ということで、秀龍のことである。

解説

菊池寛は評で、濃姫を利用した離間の話を少しひどすぎるとしつつ、たとえ嘘でもそうした話が伝わることが、信長が忍人、つまり非情な人物と見られていたことを示すと述べます。逸話が事実かどうかとは別に、伝承が人物像をどう形づくるかに目を向けた評です。もっとも、これは1943年の作家の見方であり、信長の評価として固まったものではありません。人は、事実とは別に、語られ方で評判を得ます。自分の組織や自分自身がどう語られているかにも、目を向ける必要があると教えます。
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この章句が説くこと

菊池寛の評忍人伝承評判人物像離間

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