甲陽軍鑑 / 品第十三
又きくことあり北條家三代さき宗雲公兼々いひ置くに、金銀·米錢も我より三代目までのこと、三代目には上杉めつきやくして、必ず予が子孫關東仕置きうたがふべからず、さありて後四代目には國かずの余慶をもつて支配する者なれば、至りて金銀をさのみたくはゆるに及はず、然ば宗雲彼の地小チキ二代の間侍扶助のこと二十以前、七十以後は大小ともに我蓄へ置く金銀·米錢をもつて切符にあつべし、
新字:又きくことあり北条家三代さき宗雲公兼々いひ置くに、金銀·米銭も我より三代目までのこと、三代目には上杉めつきやくして、必ず予が子孫関東仕置きうたがふべからず、さありて後四代目には国かずの余慶をもつて支配する者なれば、至りて金銀をさのみたくはゆるに及はず、然ば宗雲彼の地小チキ二代の間侍扶助のこと二十以前、七十以後は大小ともに我蓄へ置く金銀·米銭をもつて切符にあつべし、
書き下し
又きくことあり北条家三代さき宗雲公兼々いひ置くに、金銀·米銭も我より三代目までのこと、三代目には上杉めつきやくして、必ず予が子孫関東仕置きうたがふべからず、さありて後四代目には国かずの余慶をもつて支配する者なれば、至りて金銀をさのみたくはゆるに及はず、然ば宗雲彼の地小チキ二代の間侍扶助のこと二十以前、七十以後は大小ともに我蓄へ置く金銀·米銭をもつて切符にあつべし、
現代語訳
また聞くことがある。北条家の三代前の宗雲公がかねがね言い置かれるには、金銀・米銭も自分から三代目までのことである。三代目には上杉は滅却して、必ず我が子孫が関東を仕置きすることは疑いない。そうなって後、四代目には国数の余慶で支配するものであるから、とりたてて金銀をさほど蓄えるには及ばない。そこで宗雲はかの地で二代の間、侍の扶助は二十歳以前と七十歳以後は、大小ともに自分が蓄えておく金銀・米銭で切符に充てよ、と。
解説
この章句が説くこと
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