孔子家語 / 五帝德
孔子曰:「予! 大者如天,小者如言,民悅至矣。予也,非其人也。」宰我曰:「予也不足以戒,敬承矣。」
新字:孔子曰:「予! 大者如天,小者如言,民悦至矣。予也,非其人也。」宰我曰:「予也不足以戒,敬承矣。」
書き下し
孔子曰わく、「予よ!大なる者は天の如く、小なる者は言の如く、民悦び至れり。予や、其の人に非ざるなり。」宰我曰わく、「予や以て戒むるに足らず、敬んで承けん。」
現代語訳
先生は言った。「予(宰我)よ。大いなることは天のようであり、小さなことも言葉に表されるその通りであった。それによって民は喜びに満ちたのだ。予よ、私自身はとてもそのような立派な人物ではないのだが。」宰我は言った。「私にはまだこれを戒めとして生かすには至りませんが、謹んでこのお教えを承ります。」
解説
黄帝から禹に至る五帝の徳をめぐる一連の問答を締めくくる、孔子の総括の言葉です。孔子は、これまで語ってきた歴代の聖王たちの徳の大きさを「大なる者は天の如く」とたたえ、その恩恵によって民が喜びに満たされたことを確認したうえで、「予也、非其人也」(私自身はそのような立派な人物ではない)と、自らを聖王たちと同列に置くことを慎み深く退けています。壮大な聖王たちの徳を語りながらも、それを自らの誇りに結びつけず謙虚な姿勢を崩さない孔子の態度が表れた一言であり、宰我もこれを神妙に受け止めています。理想を語ることと、自分自身をその理想と同一視しないことの両立は、教える立場にある者の慎み深さとして現代にも示唆を与えます。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
宰我孔子五帝徳謙虚総括
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