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講孟余話 / 滕文公上 第五章

上篇凢ソ五章此篇王政ヲ論スルコト最モ詳ナリ、就中第三章ハ王政ノ正面ナリ、第四章ハ許行ノ異說ヲ破ルナリ、而シテ王政ハ親ニ孝スルヲ以テ本トス、因テ第二章先ツ三年ノ喪ヲ論シ起トシ、第五章墨者ノ異說ヲ破リ結トス、其首章ニ於テハ、学問政事皆聖人ヲ以テ師トスヘキコトヲ論シ、全篇ノ発端トス、是上篇五章ノ脉絡ナリ

新字:上篇凢ソ五章此篇王政ヲ論スルコト最モ詳ナリ、就中第三章ハ王政ノ正面ナリ、第四章ハ許行ノ異説ヲ破ルナリ、而シテ王政ハ親ニ孝スルヲ以テ本トス、因テ第二章先ツ三年ノ喪ヲ論シ起トシ、第五章墨者ノ異説ヲ破リ結トス、其首章ニ於テハ、学問政事皆聖人ヲ以テ師トスヘキコトヲ論シ、全篇ノ発端トス、是上篇五章ノ脉絡ナリ

書き下し

上篇凡そ五章、此の篇王政を論ずること最も詳らかなり。就中第三章は王政の正面なり。第四章は許行の異説を破るなり。而して王政は親に孝するを以て本とす。因りて第二章先づ三年の喪を論じて起こしとし、第五章墨者の異説を破りて結びとす。其の首章に於ては、学問政事皆聖人を以て師とすべきことを論じ、全篇の発端とす。是れ上篇五章の脈絡なり。

現代語訳

滕文公上篇はおよそ五章で、この篇は王者の政治を最も詳しく論じている。中でも第三章は王政を正面から説いたものである。第四章は許行の異説を論破している。そして王政は親に孝行することを根本とする。そこで第二章でまず三年の喪を論じて書き起こしとし、第五章で墨者の異説を論破して結びとしている。首章では、学問も政治もみな聖人を師とすべきことを論じて、篇全体の発端としている。これが上篇五章の筋道である。

解説

松陰は一篇を読み終えるごとに、その構成をまとめ直しています。滕文公上篇は、聖人を師とせよという首章に始まり、三年の喪、井田と学校を説く王政の本論、農家許行の批判、墨者夷之の批判へと進みます。松陰はこれを、王政の根本は親への孝にあるという一本の筋で読み通しました。章を一つずつ味わうだけでなく、篇全体がどう組み立てられているかを見る読み方は、長い書物を自分のものにするときの確かな方法です。野山獄で囚人仲間と輪読したこの講義の、教師としての目配りがよく出ています。

この章句が説くこと

王政構成読書法孝孟子

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