導師導古典を学びたいすべての人に

国語 / 楚語下

王曰:「所謂一純、二精、七事者,何也?」對曰:「聖王正端冕,以其不違心,帥其群臣精物以臨監享祀,無有苛慝於神者,謂之一純。玉、帛為二精。天、地、民及四時之務為七事。」王曰:「三事者,何也?」對曰:「天事武,地事文,民事忠信。」王曰:「所謂百姓、千品、萬官、億醜、兆民經入畡數者,何也?」對曰:「民之徹官百。王公之子弟之質能言能聽徹其官者,而物賜之姓,以監其官,是為百姓。姓有徹品,十於王謂之千品。五物之官,陪屬萬為萬官。官有十醜,為億醜。天子之田九畡,以食兆民,王取經入焉,以食萬官。」

新字:王曰:「所謂一純、二精、七事者,何也?」対曰:「聖王正端冕,以其不違心,帥其群臣精物以臨監享祀,無有苛慝於神者,謂之一純。玉、帛為二精。天、地、民及四時之務為七事。」王曰:「三事者,何也?」対曰:「天事武,地事文,民事忠信。」王曰:「所謂百姓、千品、万官、億醜、兆民経入畡数者,何也?」対曰:「民之徹官百。王公之子弟之質能言能聴徹其官者,而物賜之姓,以監其官,是為百姓。姓有徹品,十於王謂之千品。五物之官,陪属万為万官。官有十醜,為億醜。天子之田九畡,以食兆民,王取経入焉,以食万官。」

書き下し

王曰く、「所謂一純・二精・七事とは、何ぞや」と。対えて曰く、「聖王端冕(たんべん)を正し、其の心に違わざるを以て、其の群臣を帥いて物を精らかにして以て享祀に臨監し、神に苛慝(かとく)ある者有る無き、之を一純と謂う。玉・帛を二精と為す。天・地・民及び四時の務めを七事と為す」と。王曰く、「三事とは、何ぞや」と。対えて曰く、「天事は武、地事は文、民事は忠信なり」と。王曰く、「所謂百姓・千品・万官・億醜・兆民の経入畡数とは、何ぞや」と。対えて曰く、「民の徹する官百。王公の子弟の質ありて能く言い能く聴きて其の官に徹する者、而して物ごとに之に姓を賜い、以て其の官を監せしむ、是を百姓と為す。姓に徹品有り、王に十なる、之を千品と謂う。五物の官、陪属万なるを万官と為す。官に十醜有り、億醜と為す。天子の田は九畡、以て兆民を食(やしな)い、王経入を取りて、以て万官を食う」と。

現代語訳

王は言った。「先ほどの一純・二精・七事とは何のことか。」観射父は答えた。「聖王が礼服と冠を正しく整え、心にもとることなく、群臣を率いて供え物を清らかに整えて祭りに臨み、神に対して少しもけがれや邪さがないこと、これを一純と言います。玉と絹を二精と言います。天・地・民、および四季の務めを七事と言います。」王は言った。「では三事とは何か。」観射父は答えた。「天の事は武、地の事は文、民の事は忠信です。」王は言った。「百姓・千品・万官・億醜・兆民の定まった収入と畡の数とは何のことか。」観射父は答えた。「民の中で名が上に達して官職に就く者が百あります。王や公の子弟で、賢い素質があり、職務についてよく語りよく聞き分けて、その官職を務め上げる者に、職務に応じて姓を与えて、その官を監督させます。これを百姓と言います。それぞれの姓にはさらに上に達する品があり、王のもとではその十倍になりますので、これを千品と言います。五つの物を司る官には、その配下が一万あり、これを万官と言います。それぞれの官には十の衆がつき、これを億醜と言います。天子の田地は九畡あり、それで兆の民を養い、王はそこから定まった収入を取って、万官を養うのです。」

解説

観射父の祭祀問答の最後の場面で、前段で観射父が並べた一純・二精・七事や百姓・千品・万官などの語を、昭王が一つずつ問い直す。観射父は、聖王が冠と服を正し、心にもとらず、群臣を率いて供え物を清め、神に対して少しの邪さもないことを一純と言い、玉と帛を二精、天・地・民と四時の務めを七事と説く。天の事は武、地の事は文という答えについて、韋昭は乾が剛健だから武、坤が柔順だから文と『易』に拠って注する。百姓は、王公の子弟で才ある者に職務ごとに姓を与えて官を監督させたものだという説明は、「百姓」がもと官に就く諸氏を指したことを示す古い証言として知られる。難しい言葉を使ったら、問われたときに一つずつ中身を答えられるか。説明する側の誠実さが試される場面でもある。

この章句が説くこと

国語楚語祭祀百姓官制

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る