管子 / 幼官
若因夜虛守静,人物人物則皇。五和時節,君服黄色,味甘味,聽宫聲,治和氣,用五數,飲於黄后之井,以倮獸之火㸑。藏温濡,行敺養,坦氣修通。凡物開静,形生理,常至命。尊賢授德則帝,身仁行義、服忠用信則王,審謀章禮、選士利械則霸,定生處死、謹賢修伍則衆,信賞審罰、爵材禄能則强,計凡付終、務本飭末則富,明法審數、立常備能則治,同異分官則安。
新字:若因夜虚守静,人物人物則皇。五和時節,君服黄色,味甘味,聴宮声,治和気,用五数,飲於黄后之井,以倮獣之火㸑。蔵温濡,行敺養,坦気修通。凡物開静,形生理,常至命。尊賢授徳則帝,身仁行義、服忠用信則王,審謀章礼、選士利械則覇,定生処死、謹賢修伍則衆,信賞審罰、爵材禄能則強,計凡付終、務本飭末則富,明法審数、立常備能則治,同異分官則安。
書き下し
若し夜に因りて虛にして静を守れば、人物人物にして則ち皇なり。五和の時節、君は黄色を服し、甘味を味わい、宮聲を聽き、和氣を治め、五數を用い、黄后の井に飲み、倮獸の火を以て㸑ぐ。温濡を藏し、敺養を行い、坦氣修まり通ず。凡そ物開き静かにして、形生じ理まり、常に命に至る。賢を尊び德を授くれば則ち帝たり、身仁にして義を行い、忠を服し信を用うれば則ち王たり、謀を審らかにし禮を章らかにし、士を選び械を利くすれば則ち霸たり、生を定め死に處し、賢を謹み伍を修むれば則ち衆し、賞を信にし罰を審らかにし、材を爵し能に禄すれば則ち強し、凡を計り終わりを付し、本に務め末を飭れば則ち富み、法を明らかにし數を審らかにし、常を立て能を備うれば則ち治まり、同異もて官を分かてば則ち安し。
現代語訳
夜に乗じて虚のまま静けさを守れば、人も物もそれぞれのままで、皇の位に至る。五つの調和の時節には、君は黄色の衣を着け、甘い味を味わい、宮の音を聴き、和の気を整え、五の数を用い、黄の后の井戸の水を飲み、毛のない獣を焼く火で煮炊きする。あたたかく潤うものを蔵し、駆り養うことを行い、平らかな気が整って通る。物は開いて静まり、形が生じて整い、常に命に至る。賢者を尊んで徳を授ければ帝となり、身が仁で義を行い、忠に服し信を用いれば王となり、はかりごとをはっきりさせ礼を明らかにし、士を選び武具を鋭くすれば覇となり、生かすところを定め死ぬところに処し、賢者を慎み伍を整えれば人が多く集まり、賞を信にし罰をはっきりさせ、才ある者に爵を、能ある者に禄を与えれば強くなり、全体を計って終わりまで見通し、本に務め末を整えれば富み、法を明らかにし数をはっきりさせ、常を立て能を備えれば治まり、同じものと違うもので官を分ければ安らかになる。
解説
この章句が説くこと
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『墨子』備城門凡そ圍城を守るの法、厚くして以て髙く、壕や深くして以て廣く、樓撕・揗守の備え、繕い利し。薪食は以て三月以上に交うるに足り、人衆は以て選び、吏尺は和し、大臣の上に功勞有る者は多く、主は信にして義を以てし、萬民、之を樂しむこと窮まり無し。然らずんば、父母の墳墓、焉に在り。然らずんば、山林草澤の饒、利するに足る。然らずんば、地形の攻め難くして守り易きなり。然らずんば、則ち敵に深き怨み有りて上に大功有り。然らずんば、則ち賞、眀らかにして信ず可く、罰、嚴にして畏るるに足るなり。
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『韓非子』五蠹第四十九古者丈夫耕さずとも、草木の實食ふに足る。婦人織らずとも、禽獸の皮衣るに足る。力を事とせずして養足り、人民少なくして財餘り有り、故に民爭はず。是を以て厚賞行はず、重罰用ひずして、民自ら治まる。今人五子有るも多しと爲さず、子又五子有り、大父未だ死せずして二十五孫有り。是を以て人民衆くして貨財寡く、力を事とすること勞にして供養薄し、故に民爭ふ、賞を倍し罰を累ぬと雖も亂を免れず。堯の天下に王たるや、茅茨翦らず、采椽斵らず。糲粢の食、䔧藿の羹。冬日は麑裘、夏日は葛衣、監門の服養と雖も、此れより虧けず。禹の天下に王たるや、身ら耒臿を執りて以て民の先と爲り、股に胈無く、脛に毛生ぜず、臣虜の勞と雖も、此れより苦しからず。是を以て之を言へば、夫れ古の天子を讓る者は、是れ監門の養を去りて臣虜の勞を離るるなり、古天下を傳ふるも多とするに足らざるなり。今の縣令は、一日身死すれども、子孫累世駕を絜ぐ、故に人之を重んず。是を以て人の讓るに於けるや、古の天子を辭するを輕んじ、今の縣令を去るを難しとするは、薄厚の實異なればなり。夫れ山居して谷汲する者は、膢臘に相遺るに水を以てす。澤居して水に苦しむ者は、庸を買ひて竇を決す。故に饑歲の春は、幼弟も饟はず。穰歲の秋は、䟽客も必ず食はしむ。骨肉を疏んじ過客を愛するに非ず、多少の實異なればなり。是を以て古の財を易んずるは、仁に非ず、財多ければなり。今の爭奪は、鄙に非ず、財寡ければなり。輕がろしく天子を辭するは、高きに非ず、勢薄ければなり。士槖を爭ふは、下に非ず、權重ければなり。故に聖人は多少を議し、薄厚を論じて之が政を爲す。故に罰薄きも慈と爲さず、誅嚴なるも戾と爲さず、俗に稱ひて行ふなり。故に事は世に因りて、備へは事に適ふ。
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