管子 / 版法
正法直度,罪殺不赦。殺僇必信,民畏而懼。武威既明,令不再行。頓卒怠倦以辱之,罰罪有過以懲之,殺僇犯禁以振之。植固不動,倚邪乃恐。倚革邪化,令往民移。法天合德,象地無親,㕘於日月,伍於四時。恱在施有,衆在廢私,召逺在修近,閉禍在除怨,修長在乎任賢,髙安在乎同利。
新字:正法直度,罪殺不赦。殺僇必信,民畏而懼。武威既明,令不再行。頓卒怠倦以辱之,罰罪有過以懲之,殺僇犯禁以振之。植固不動,倚邪乃恐。倚革邪化,令往民移。法天合徳,象地無親,㕘於日月,伍於四時。恱在施有,衆在廃私,召遠在修近,閉禍在除怨,修長在乎任賢,高安在乎同利。
書き下し
法を正し度を直くし、罪殺赦さず。殺僇必ず信あらば、民畏れて懼る。武威既に明らかなれば、令再びは行わず。頓卒怠倦なるを以て之を辱め、罪有り過ち有るを罰して以て之を懲らし、禁を犯すを殺僇して以て之を振るう。植固くして動かざれば、倚邪乃ち恐る。倚は革まり邪は化し、令往きて民移る。天に法りて德を合わせ、地に象りて親しむ無く、日月に參じ、四時に伍す。悅びは有るを施すに在り、衆は私を廢するに在り、遠きを召くは近きを修むるに在り、禍を閉ざすは怨みを除くに在り、長きを修むるは賢に任ずるに在り、高く安んずるは利を同じくするに在り。
現代語訳
法を正し尺度をまっすぐにし、罪ある殺しは赦さない。処罰に必ず信があれば、民は畏れ懼れる。武の威がすでに明らかなら、令を二度出す必要はない。だらけ怠ける者は辱めて示し、罪や過ちのある者は罰して懲らしめ、禁を犯した者は処して引き締める。立て木が固く動かなければ、寄りかかる邪はおびえる。寄りかかりは改まり邪は変わり、令が行けば民は動く。天にのっとって徳を合わせ、地にかたどって身びいきをせず、日月に並び、四時に連なる。喜びは持てるものを施すことにあり、人が集まるのは私を廃することにあり、遠くの者を招くのは近くを整えることにあり、禍をふさぐのは怨みを除くことにあり、長く続けるのは賢者に任せることにあり、高く安らかであるのは利を同じくすることにある。
解説
前半は厳しい法の話ですが、締めの六句が版法篇でいちばん引かれるところです。遠くの者を招くのは近くを整えること、禍をふさぐのは怨みを除くこと、長く続くのは賢者に任せること、高く安らかなのは利を同じくすること。どれも、結果ではなく原因の側に手を置けと言っています。武威が明らかなら令を二度出す必要はない、という一句も、同じ考え方の裏返しです。
この章句が説くこと
殺僇必ず信あらば民畏れて懼る武威既に明らかなれば令再びは行わず遠きを召くは近きを修むるに在り禍を閉ざすは怨みを除くに在り長きを修むるは賢に任ずるに在り高く安んずるは利を同じくするに在り法原因
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