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韓非子 / 亡徵第十五

恃交援而簡近隣,怙强大之救而侮所迫之國者,可亡也。羈旅僑士,重帑在外,上間謀計,下與民事者,可亡也。民信其相,下不能其上,主愛信之而弗能廢者,可亡也。

新字:恃交援而簡近隣,怙強大之救而侮所迫之国者,可亡也。羈旅僑士,重帑在外,上間謀計,下与民事者,可亡也。民信其相,下不能其上,主愛信之而弗能廃者,可亡也。

書き下し

交援を恃みて近隣を簡り、強大の救ひを怙みて迫る所の国を侮る者は、亡ぶべきなり。羈旅僑士、重帑外に在りて、上は謀計を間へ、下は民事に与る者は、亡ぶべきなり。民其の相を信じ、下其の上を能とせず、主之を愛信して廃すること能はざる者は、亡ぶべきなり。

現代語訳

遠くの国との同盟や援助を頼みにして近隣の国をあなどり、強大な国の救援を当てにして、迫ってくる隣国を侮る国は、滅びる恐れがある。よそから来た仮住まいの士が、多額の財貨を国外に置いたまま、上は国の謀略に口を挟み、下は民の政治に関与している国は、滅びる恐れがある。民が君主よりも宰相を信じ、臣下が君主を有能だと認めず、それでも君主がその宰相を愛し信じて退けられない国は、滅びる恐れがある。

解説

「亡徴」から三条を収めた単位です。第一は外交の誤りで、遠い大国の援助を当てにして近隣を軽んじること。「飾邪」篇でも、大国を頼みにした小国が次々に滅んだ例が挙げられています。第二は、財産を国外に置いたままの外来の士に国政を任せること。いざとなれば国を捨てて去る者に、国の命運は託せません。第三は、民の信頼が君主より宰相に集まっているのに、君主がその宰相を手放せないことです。取引先の後ろ盾に頼って足元の関係をおろそかにする、腰掛けの外部人材に中枢を委ねる、といった危うさは、今の組織にもそのまま当てはまります。

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