韓非子 / 十過第十
二曰顧小利,則大利之殘也。三曰行僻自用,無禮諸侯,則亡身之至也。
新字:二曰顧小利,則大利之残也。三曰行僻自用,無礼諸侯,則亡身之至也。
書き下し
二に曰く小利を顧みれば、則ち大利の残なり。三に曰く行ひ僻にして自ら用ゐ、諸侯に礼無ければ、則ち身を亡ぼすの至りなり。
現代語訳
二つ目、小さな利益に目を奪われれば、大きな利益を損なう。三つ目、行いが偏って独りよがりで、諸侯に対して礼を欠けば、身を滅ぼすに至る。
解説
「十過」は、君主が国や身を滅ぼす十の過ちを挙げ、一つずつ故事で説明する篇です。この句はその目録のうち第二と第三で、小さな利益に目を奪われれば大きな利益を失うこと、独りよがりで他国に礼を欠けば身を滅ぼすことを挙げます。第二の例として後に語られるのは、虞の君主が名馬と宝玉に目がくらんで晋に道を貸し、自国を滅ぼした「仮道伐虢」の故事です。第三の例は、諸侯に無礼を働いて見捨てられ餓死した楚の霊王です。目先の利益や自分の思い込みに引きずられる過ちは、今の経営者にもそのまま当てはまり、十過篇は失敗の事例集として読むことができます。
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『韓非子』十過第十小利を顧みるは、則ち大利の殘なり。
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