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韓非子 / 有度第六

且上用目,則下飾觀;上用耳,則下飾聲;

新字:且上用目,則下飾観;上用耳,則下飾声;

書き下し

且つ上目を用ゐれば、則ち下観を飾る。上耳を用ゐれば、則ち下声を飾る。

現代語訳

しかも、上に立つ者が自分の目に頼れば、下の者は見かけを飾る。上に立つ者が自分の耳に頼れば、下の者は聞こえのよい言葉を飾る。

解説

君主が自分の目や耳だけで臣下を判断しようとすると、臣下は見た目や言葉を飾ってそれに合わせる、という短い警句です。この後、上が考えに頼れば下は弁舌を飾ると続き、だから先王は自分の感覚ではなく法に頼ったのだ、という議論につながります。君主一人の感覚には限界があり、しかもその感覚は読まれて利用される、という指摘は、主道篇の好悪を隠せという教えとも通じています。職場でも、上司が現場を見に来る日だけ整えられた職場、上司が喜ぶ言葉だけが並ぶ報告は珍しくありません。自分の目と耳で確かめたつもりの情報ほど、相手に演出されている可能性を疑う必要があります。

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