韓非子 / 亡徵第十五
聽以爵不以衆言參驗、用一人為門戶者、可亡也。
新字:聴以爵不以衆言参験、用一人為門戸者、可亡也。
書き下し
聽くに爵を以てして衆言を以て參験せず、一人を用いて門戶と為す者は、亡ぶ可きなり。
現代語訳
(情報を)聞く際、役職(の高い者)の意見だけを聞き、多くの意見を照合して検証(參験)せず、特定の一人(のお気に入り)を情報窓口(門戶)とする者は、滅亡するだろう。
解説
人の話を聞くとき、地位の高さだけで意見の重みを決め、いろいろな人の言葉を照らし合わせて確かめようとせず、たった一人のお気に入りだけを情報の入り口にしてしまう。そうした人の上に立つ者は、いずれ滅びると韓非は言います。これは会社の社長に限った話ではありません。家庭でも、子供の言い分を聞かず一人の先生の話だけを鵜呑みにする親、町内会で特定の顔役の言葉だけを信じてしまうまとめ役にも当てはまります。窓口となった一人がどれほど誠実でも、そこを通った話には必ず好みや思い込みが混じります。大事なことを決めるときほど、立場の違う何人かに同じことを尋ね、答えを突き合わせる手間を惜しまないことが、判断を誤らないための備えになります。
この章句が説くこと
裸の王様情報遮断クロスチェック情報リテラシー意思決定バイアス
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