太上感応篇 / 悪行・井を越え竈を越え、食を跳び人を跳ぶ
越井越竈,跳食跳人;損子墮胎,行多隱僻;晦臘歌舞,朔旦號怒;對北涕唾及溺,對竈吟詠及哭;
新字:越井越竈,跳食跳人;損子堕胎,行多隠僻;晦臘歌舞,朔旦号怒;対北涕唾及溺,対竈吟詠及哭;
書き下し
井を越え竈を越え、食を跳び人を跳ぶ。子を損じ胎を堕し、行ひ隠僻多し。晦臘に歌舞し、朔旦に号怒す。北に対して涕唾し及び溺し、竈に対して吟詠し及び哭す。
現代語訳
井戸をまたぎ、かまどをまたぎ、食べものをまたぎ、人をまたぎ越します。子をそこない、身ごもった子を堕ろし、行いに人目を避けるところが多くあります。月の末日や臘の日に歌い舞い、月の初めの朝から怒鳴ります。北に向かって唾を吐き、小便をし、かまどに向かって歌い、また泣きます。
解説
ここから、今の目には風変わりに映る禁忌が並びます。井戸とかまどは水と火の神が宿る場所とされ、またぐことが非礼にあたりました。食べものや人をまたぐのも同じ理屈です。北は北斗の方角、かまどはかまど神の座であり、そこに向けて唾を吐いたり歌ったり泣いたりすることを戒めています。晦日や臘日に歌い舞う、月初めの朝から怒鳴るというのも、日の区切りを大切にする感覚から来ています。迷信として片づけることもできますが、暮らしの中に手を触れてはいけない場所と時間を持つことで、人の振る舞いに自然と節度が入る、という仕組みでもありました。
この章句が説くこと
禁忌竈井戸節度暦
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