太上感応篇 / 善行・是れ道なれば則ち進み、非道なれば則ち退く
是道則進,非道則退。不履邪徑,不欺暗室;積德累功,慈心於物;忠孝友悌,正己化人;
新字:是道則進,非道則退。不履邪径,不欺暗室;積徳累功,慈心於物;忠孝友悌,正己化人;
書き下し
是れ道なれば則ち進み、道に非ざれば則ち退く。邪径を履まず、暗室を欺かず。徳を積み功を累ね、物に慈心あり。忠孝友悌、己を正して人を化す。
現代語訳
正しい道であれば進み、道でなければ退きます。よこしまな近道を踏まず、人目のない部屋でも自分を欺きません。徳を積み手柄を重ね、生きものに慈しみの心をもちます。主君に忠、親に孝、兄弟には友愛をもって接し、まず自分を正して、それによって人を変えていきます。
解説
悪行の目録の前に置かれた、善行の総論です。最初の二句が基準になります。進むか退くかを、得か損かではなく、道か道でないかで決める。邪径は近道のことで、目的地は同じでも通ってはいけない道があるという意味です。暗室を欺かずは、人が見ていない場所でこそ自分を欺かないという戒めで、儒家の慎独と同じ構えがここに入っています。そして己を正して人を化すと続けます。人を変えようとする前に自分を正す、という順番です。近道を通っても着けば同じ、という考えが通用しない場面は今も多く、通った道筋のほうが後で必ず問われます。
この章句が説くこと
慎独正道徳忠孝自省
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