人物志 / 利害
臧否之業,本乎是非,其道廉而且砭。故其未達也,為眾人之所識;已達也,為眾人之所稱。
新字:臧否之業,本乎是非,其道廉而且砭。故其未達也,為衆人之所識;已達也,為衆人之所称。
書き下し
臧否の業は、是非に本づき、其の道は廉にして且つ砭す。故に其の未だ達せざるや、衆人の識る所と為り、已に達するや、衆人の称する所と為る。
現代語訳
臧否(善悪を批評する)の業は、是非の判断に基づき、その道は潔癖でしかも人の非を鋭く刺す。だからまだ世に出ないうちは多くの人に知られ、世に出てからは多くの人に称えられる。
解説
臧否の業の利を述べる一節である。臧否とは善し悪しを論評することで、流業篇では清節の流れで寛容さに欠け、是非を分けることを好む型とされ、孔子の弟子子夏の徒が例に挙げられた。是非に基づき、潔癖で鋭く非を刺すので、無名のうちから人に知られ、登用されれば多くの人に称えられる。ただし続く文では、その功は是非を見分けることにあるが、弊害として批判された者に恨まれ、その業は険しくゆとりがないので、初めは得ても後に人が離れるとされる。現代でも、鋭い指摘をする人は最初は評価されやすいが、周囲との関係を損ないやすい。その力を生かすには、指摘の場と方法を整えてやる配慮が要る。
関連する章句
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人物志・利害其の功は以て是非を変察するに足る。其の蔽たるや、詆訶の怨とする所と為る。
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人物志・利害蓋し人業の流は、各利害有り。夫れ清節の業は、儀容に著れ、徳行に発す。未だ用ゐられずして章らかに、其の道は順にして化有り。故に其の未だ達せざるや、衆人の進むる所と為り、既に達するや、上下の敬ふ所と為る。其の功は以て濁を激し清を揚げ、僚友に師範たるに足る。
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人物志・利害法家の業は、制度に本づき、成功を待ちて効あり。其の道は口を前にして治を後にし、厳にして衆の為にす。故に其の未だ達せざるや、衆人の忌む所と為り、已に試みらるるや、上下の憚る所と為る。
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