人物志 / 利害
其為業也,諝而難持,故或先利而後害。
書き下し
其の業為るや、諝にして持し難し。故に或いは先に利ありて後に害あり。
現代語訳
その仕事のあり方は、巧みな知恵に頼るがゆえに長続きさせにくい。それゆえ、初めのうちは利益をもたらしても、後になって害をもたらすことがある。
解説
巧みな知恵や機転に頼る仕事のやり方は、その場では華々しい成果を上げても長く持続させることが難しく、結果として先に得た利益が後になって害へと転じてしまうことがある、という戒めである。目先の成果を出すための小手先の工夫は短期的には評価されやすいが、その仕組み自体に無理があれば、いずれほころびが表面化する。今うまくいっているやり方が、果たして持続可能なものか、それとも巧さに寄りかかっただけのものかを、時折確かめておく必要がある。
この章句が説くこと
小手先の巧知持続性の欠如先利後害