人物志 / 利害
其功足以變察是非,其蔽也,為詆訶之所怨。
新字:其功足以変察是非,其蔽也,為詆訶之所怨。
書き下し
其の功は以て是非を変察するに足る。其の蔽たるや、詆訶の怨とする所と為る。
現代語訳
その功績は、物事の是非を鋭く見極め明らかにするのに十分である。しかしその弊害として、批判を口にすることで恨みを買う存在となる。
解説
物事の善し悪しを鋭く見抜き、はっきりと指摘できる人は、その明晰さゆえに重宝される一方で、批判された側からは恨みを買いやすいという宿命を負っている。的確な指摘であればあるほど痛いところを突くことになり、感謝よりも反感を招くことのほうが多いのが現実である。正しいことを言っているのだから理解されるはずだと期待していると、思わぬ反発に戸惑うことになる。評価や批評の役回りを担う人は、この表裏の関係を心得ておくと余計な失望を避けられる。
この章句が説くこと
批評の宿命是非を見抜く力恨みとの表裏