文昌帝君陰騭文 / 第五段・私讎に因りて人の兄弟を和せざらしむること勿れ
勿淫人之妻女;勿唆人之爭訟;勿壞人之名利;勿破人之婚姻。勿因私讎,使人兄弟不和;
新字:勿淫人之妻女;勿唆人之争訟;勿壊人之名利;勿破人之婚姻。勿因私讎,使人兄弟不和;
書き下し
人の妻女を淫すること勿れ、人の争訟を唆すこと勿れ、人の名利を壊ること勿れ、人の婚姻を破ること勿れ。私讎に因りて、人の兄弟をして和せざらしむること勿れ。
現代語訳
人の妻や娘を犯してはなりません。人をそそのかして訴訟を起こさせてはなりません。人の名誉や利益をこわしてはなりません。人の縁組をこわしてはなりません。自分の私的な怨みのために、人の兄弟の仲を悪くさせてはなりません。
解説
人の関係を壊すことを、次々に禁じた段です。妻や娘、訴訟、名誉と利益、縁組と並び、いずれも当人だけでなく家ごと巻き込む事がらばかりが選ばれています。唆人争訟が目を引きます。自分が訴えるのではなく、人をそそのかして争わせる行い。争いの外側にいて、火をつけるだけの立場を罪として立てています。最後の一句がこの段の要でしょう。自分の私的な怨みのために、人の兄弟の仲を裂くな。自分と相手の一対一の怨みを、相手の家族関係に持ち込むなという戒めです。争いを広げる人は、たいてい自分の怨みを他人の関係の中で晴らそうとしています。
この章句が説くこと
離間訴訟私怨婚姻兄弟
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