陰符経 / 下篇・強兵戰勝演術章・瞽者善聽
瞽者善聽,聾者善視。絕利一源,用師十倍;三反晝夜,用師萬倍。心生于物,死于物,機在目。
新字:瞽者善聴,聾者善視。絶利一源,用師十倍;三反昼夜,用師万倍。心生于物,死于物,機在目。
書き下し
瞽者は善く聴き、聾者は善く視る。 利の一源を絶てば、師を用いること十倍、三たび昼夜を反せば、師を用いること万倍。 心は物に生じ、物に死し、機は目に在り。
現代語訳
目の見えない人はよく聞き分け、耳の聞こえない人はよく見分けます。 利益の源を一つに絞り込めば、軍の働きは十倍になり、昼夜を三度繰り返して考え抜けば、軍の働きは万倍になります。 心は物によって生じ、物によって滅びます。そのはたらきの要は目にあります。
解説
下篇「強兵戦勝演術章」の冒頭で、集中の力を説く章句です。ひとつの感覚を失った人が、別の感覚を研ぎ澄ますという例えから、注意を一点に絞れば成果が何倍にもなると述べます。三たび昼夜を反す(昼夜を三度繰り返す)とは、何度も考え抜くことと読めます。気を散らす利を断つ、という発想は、現代の仕事に直接届きます。あれもこれもと手を広げず、まず一本の源に集中する。もう一つ、心が物に左右されることへの戒めも含み、見るべきものを定める目の大切さを教えています。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
瞽者聾者一源師を用いる三反昼夜心と物
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