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法句経 / 第十二 己身の部 一五七 己を愛するなら己を護れ

一五七 人若し己を愛すれば須らく善く愼みて己を護れ、智者は三時の中一たびは自ら省みる所あるべし。

新字:一五七 人若し己を愛すれば須らく善く慎みて己を護れ、智者は三時の中一たびは自ら省みる所あるべし。

書き下し

一五七 人若し己を愛すれば須らく善く慎みて己を護れ、智者は三時の中一たびは自ら省みる所あるべし。

現代語訳

人がもし自分を愛しいと思うなら、よく慎んで自分を護らなければならない。賢い者は、一日の三つの時期(あるいは人生の三つの時期)のうち、せめて一度は自らを省みるべきである。

解説

第十二章「己身の部」の冒頭の偈である。「己を愛すれば」という入り方が面白い。自己愛を戒めるのではなく、自分を大切に思うのは当然として、それならば慎んで護れと言う。自分を愛することと、自分を甘やかすことを、はっきり分けている。「三時」は、夜を三つに分けた初夜・中夜・後夜とも、人生の青年・壮年・老年ともとる解釈がある。いずれにしても、三度のうち一度はという控えめな求め方が目を引く。いつも省みよとは言わない。それでは続かないからだろう。一日のどこか、一生のどこかで立ち止まって、自分がどこへ向かっているかを確かめればよい。自分を大事にするとは、自分を点検する時間を持つことだ、という読み方もできる。忙しいほど、その一度が抜け落ちやすい。

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