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抱朴子外篇 / 自敘

先所作子書內、外篇,幸已用功夫,聊復撰次,以示將來云爾。洪年十五、六時,所作詩賦雜文,當時自謂可行於代,至於弱冠,更詳省之,殊多不稱意。天才未必為增也,直所覽差廣,而覺妍媸之別。於是大有所制,棄十不存一。今除所作子書,但雜尚余百所卷,猶未盡損益之理,而多慘憤,不遑復料護之。他人文成,便呼快意,余才鈍思遲,實不能爾。作文章每一更字,輒自轉勝,但患懶,又所作多不能數省之耳。洪年二十餘,乃計作細碎小文,妨棄功日,未若立一家之言,乃草創子書。

新字:先所作子書内、外篇,幸已用功夫,聊復撰次,以示将来云爾。洪年十五、六時,所作詩賦雑文,当時自謂可行於代,至於弱冠,更詳省之,殊多不称意。天才未必為增也,直所覧差広,而覚妍媸之別。於是大有所制,棄十不存一。今除所作子書,但雑尚余百所巻,猶未尽損益之理,而多惨憤,不遑復料護之。他人文成,便呼快意,余才鈍思遅,実不能爾。作文章毎一更字,輒自転勝,但患懶,又所作多不能数省之耳。洪年二十余,乃計作細砕小文,妨棄功日,未若立一家之言,乃草創子書。

書き下し

先に作る所の子書の内外篇は、幸いに已に功夫を用い、聊か復た撰次して、以て将来に示すと云爾。洪は年十五、六の時、作る所の詩賦・雑文、当時自ら代に行う可しと謂う。弱冠に至りて、更に之を詳省するに、殊に多くは意に称わず。天才は未だ必ずしも増さざるも、直だ覧る所の差広くして、妍媸の別を覚ゆ。是に於いて大いに制する所有り、十を棄てて一も存せず。今は作る所の子書を除けば、但だ雑尚お余百所巻、猶お未だ損益の理を尽くさず、而して多く慘憤し、復た料護するに遑あらず。他人は文成れば、便ち快意と呼ぶも、余は才鈍く思い遅く、実に爾る能わず。文章を作るに一字を更うる毎に、輒ち自ら転た勝る。但だ懶きを患い、又た作る所の多くは数しば省るる能わざるのみ。洪は年二十余にして、乃ち計るに細碎の小文を作るは功日を妨棄するに、未だ一家の言を立つるに若かず、乃ち子書を草創す。

現代語訳

先に作った子書の内篇と外篇は、幸いにすでに力を注ぎ、いささか編み直して、将来に示すだけである。私は十五、六歳のとき、作った詩賦や雑文を、当時は自分で世に通用するだろうと思っていた。二十歳になって、あらためて詳しく見返すと、ことに多くは意に叶わなかった。天賦の才が増したわけではなく、ただ見た書がやや広くなり、美醜の別を覚えたのである。そこで大いに作り直し、十のうち一つも残さなかった。今は作った子書を除くと、ただ雑文がなお百巻余りあるが、まだ損益の道理を尽くさず、嘆き憤ることが多く、これ以上手入れする暇がない。他人は文章ができれば、すぐに満足だと言うが、私は才が鈍く思いが遅く、実際そうはできない。文章を作るのに、一字を改めるたびに、そのたびに自然とよくなる。ただ怠けを患い、また作ったものの多くを何度も見直せないだけである。私は二十代で、細かな小文を作るのは日々の時間を妨げるだけで、一家の言を立てるに及ばないと考え、子書を草創した。

解説

十五、六歳の作を二十歳で見返し、「十を棄てて一も存せず」という大量の廃棄をした話です。理由は「天才は未だ必ずしも増さざるも、直だ覧る所の差広く」、つまり才能が伸びたのではなく、見る目が育ったからだと自己分析しています。さらに「一字を更うる毎に、輒ち自ら転た勝る」と、推敲の手応えを語ります。仕事の成果物を見直すとき、過去の自分の作品の粗が見えるのは成長の証、という見方ができます。また細かな小文を書くより一家の言を立てる方に時間を使うという選択は、仕事の優先順位を付ける話としても読めます。

この章句が説くこと

十を棄てて一も存せず一字を更うる毎に輒ち自ら転た勝る妍媸の別を覚ゆ推敲成長

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