抱朴子外篇 / 廣譬
抱樸子曰:奔驥不能及既住之失,千金不能救斯言之玷。故博其施者,未若防其微;勤其求者,不如寡其辭。
新字:抱樸子曰:奔驥不能及既住之失,千金不能救斯言之玷。故博其施者,未若防其微;勤其求者,不如寡其辞。
書き下し
抱朴子曰く、奔驥も既に往くの失に及ぶ能わず、千金も斯の言の玷を救う能わず。故に其の施しを博くする者は、其の微を防ぐに若かず。其の求めを勤む者は、其の辞を寡くするに如かず。
現代語訳
抱朴子は言う。疾走する駿馬でも、すでに口から出てしまった失言には追いつけず、千金を積んでもこの言葉の汚点は救えない。だから恩恵を広く施す者は、小さな芽のうちに過ちを防ぐに及ばない。多くを求めて励む者は、言葉数を減らすに及ばない。
解説
「奔驥も既に往くの失に及ぶ能わず」。口から出た言葉は、どんな駿馬でも追いつけず、千金でも傷は直らない。そこから、広く施すより小さな過ちを防ぐこと、熱心に求めるより言葉を少なくすることを勧めます。施しを重ねても一言の失言が帳消しにする、という見方は厳しいですが、現場感覚には合います。部下を前にした一言、取引先へのメールの一文は、あとから取り消しにくいものです。言う前に一拍置くか、言わずに済ませるか。話す量を減らすことが、最も安価な信用保全になります。
この章句が説くこと
千金も斯の言の玷を救う能わず其の微を防ぐに若かず其の辞を寡くするに如かず失言慎言予防
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